にげうまメモ

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16/08/13 New Zealand Racing

*Canterbury Racing-Canterbury J.C. @ Riccarton Park Heavy10

Canterbury Racing-Canterbury J.C. / RaceInfo / NZRacing

 

Speight's Mid ALE Premier Hurdle 0-1 WIN HDL 3100m

Gold Leafがスタート直後に押していくも行き脚はつかず、内からMiss Citronが逃げる展開。これを追いかけるのがGold Leaf、Loose Goose。向こう正面の入り口の障害でLoose Gooseが着地に失敗、鞍上のEmma Goodinsonはなんとか馬の首にしがみつこうと試みるも落馬。Loose Gooseがそのまま逃げるGold Leafに絡んでいき、ペースはやや早めに流れる。コーナーの入り口から後方からShamalが捲り上げ、連れてBayrumも進出。しかしコーナーの終わりで内から先頭に立ったSecond InningsがBayrumを最終障害で振り切ると、最後は3馬身差の快勝。

Second InningsはHDL2戦2勝とした。ただし、対抗角のBayrumが先に動くのを内で我慢したAaron Kuruの好判断に助けられた分はあるだろう。最終障害での飛越もやや拙く、向上が望まれる。BayrumはMDN勝ちのある馬。最後勝ち馬に離されたのは先に動いた分か。

 

Jump Jockey Reunion Premier Maiden Hurdle MDN HDL 3100m

引っ掛かり気味にCoolangattaが先頭を伺う構えも、内からHis Nibsが逃げる展開。好位置にPlatinum Song、人気のYardsickなど。Heavy10らしくペースは落ち着く。向こう正面から後方にいたTo The Maxが徐々に位置を上げてくる。コーナーから後退したCoolangatta、手ごたえの悪くなったYardstickに代わり、後方からDerby Danが内を回って追ってくる。最終障害でTo The MaxとHis Nibsの間を割ったDerby Danは最後まで脚を伸ばし、To The Maxを1馬身半ほど離して勝利した。Yardstickは大敗。

Derby DanはHDL17戦目での嬉しい初勝利。なぜかWellington Hurdle (PJR)にも挑戦している馬である。ここ数戦はやや着順を落としていたため人気がなかったが、元々はMDNではそれなりに力上位の馬のようだ。Heavy10の厳しい馬場を内々を立ち回って追い上げる内容は、高い重馬場適正を示すものだろう。To The Maxは最後追い負けたが、やや鞍上が悠長に構えすぎていた感もあった。人気になっていたYardstickは何度か飛越をミスする場面が見受けられた。HDL11戦目の馬だけにその辺りはカバーして欲しいところだが。

 

Racecourse Hotel & Motor Lodge 142nd Grand National Steeplechase (PJR) OPN STP 5600m

ここまでの馬場見ていればきっついレースになる予感もするよねそりゃ。ところで英国Grand Nationalのオマージュか実況が二人体制になっているけれどあんまりうまくいってない件について。

人気のBig Opalが逃げる展開。Eric the Viking、Upper Cutなどが好位に付ける。その後ろにBrer、Get Flash、Gargamelなど。Mr Mor、連覇を狙うHigh Forty、葦毛のSnodroptwinkletoesなどは早々に後方に下げる。レースは前半こそそれなりに流れるも、すぐにペースは落ちる。2周目からEric The Vikingが前に絡んでいこうとするもさほど動けず。代わって道中やや行きたがっていたGet Flashが前に出てくる。前半こそ綺麗な飛越を見せていたThe Big Opalだが、次第に飛越は乱れていき、2周目の向こう正面の障害で大きなミス。Mathew Gilliesはなんとか立て直すも、天神乗りの状態になってしまう。この辺りからUpper Cutが先頭に。これを追ってGargamel、Brerなど。Mr Mor、High Forty、Snodroptwinkletoesなども押し上げてくる。しかしHigh Forty、Snodroptwinkletoesなどは直線を向いて脚色が一杯に。代わってGargamel、Mr MorがUpper Cutにくらいついて来る。The Big Opalも何とか食らいつくも最終障害で落馬。外に膨れながら追ったMr Morを何とかUpper Cutがしのぎ切り勝利。激しい3着争いにはGargamelが残った。完走は4着のHigh Forty、5着のSnodoptwinkletoesまで。

かなり荒れた馬場が堪えて非常に厳しいレースになった。Upper Cutは10歳にして嬉しい戴冠。OPN STP勝ちはあるものの、PJRは初勝利となる。とにかくHeavy10以下の馬場にて実績を残してきた馬であり、このような厳しい馬場と長距離が向いたようだ。2着のMr Morの68kgに対して65kgというやや軽い斤量も向いただろう。今後は増える斤量と短い距離などへの対応がカギになるだろうが、このような厳しい競馬で真価を発揮する馬であることは気を付けた方が良いだろう。

12歳の古豪Mr Morも68kgを背負いながら健闘した。昨年の同レースの2着馬であり、そのほかWellington Steeplechase (PJR)などPJRを3勝している実績馬である。今年はAnimal Health Direck Hawke's Bay Steeplechase (PJR)を勝ったのちWellington Steeplechase (PJR)に参戦していたが、そこでは落馬という結果に終わっていた。この馬も長距離が向く馬であり、4000m前後のSTPではスピード不足で大敗するため、やや人気を落としていた。内容的にはもはや勝ちに等しいものだろう。昨年はPUという結果に終わったGreat Northern Steeplechase (PJR)への参戦が楽しみである。

Gargamelは2014 Grand National Hurdles (PJR)の勝ち馬。その後は精彩を欠きSTPへと参戦していたが、いまいち勝ちきれないレースを続けていた。今回は長距離と厳しい馬場がこの馬にとって向いただろう。斤量は65kgに据え置きになるため、今後も長距離の大レースでは要注意の一頭である。昨年の勝ち馬High Fortyは後方から押し上げるも4着まで。70kgという斤量は苦にしない馬だけに、今シーズンはややもうワンパンチが足りない。2015 Great Northern Steeplechase (PJR)の2着馬Snodroptwinkletoesはやや後方に構えすぎた感。これがこの馬の形なのだが、これは展開次第と言ったところだろう。人気を背負っていたThe Big Opalは落馬に終わった。最後はほぼ完全に脚が上がっているだけに、これは厳しいレースの経験不足だろう。