にげうまメモ

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15/4/11 The Crabbie's Grand National Steeple Chase (Grade 3)

 *The Crabbie's Grand National Steeple Chase (National Course Grade 3) 4m4f

各出走馬についての短評。順序は人気順ではなく、ハンデ順となっているので注意されたし。当然個人の主観が含まれているのでそのあたりはどうかご容赦。参考レースのVTRが公式で入手可能な馬に関しては出来る限り動画をつけておいた。是非ご覧になって、馬のイメージを掴んでいただければ何より。

勝負服つきの出馬表はRacingPostやAttheracesのHPを見るのが良いと思う。オッズについてはブックメーカー(Ladbrokes、WilliamHillなど)のHPを参照。また、Grand National Meeting含め、Grand Nationalについての解説は過去記事参照のこと。

なお、今年は出走予定馬は全てセン馬である。ちなみに英愛障害競馬において牡馬はほとんどが去勢され、牡馬はHurdle戦の若い馬に少数存在するのみである。牝馬も比較的少ない。

 

Lord Windermere 9yo 11st10lb Robbie McNamara→Brian O'Connell

泣く子も黙る長距離Chaseの最高峰、2014 Cheltenham Gold Cup (G1)の勝ち馬。2013年に長距離Novice Chaseの最高峰RSA Chase (G1)でLyreen Legendを下したのちはいまいち精彩を欠いていたが、超ロングスパート合戦となったCheltenham Gold Cupでは後方からレースを進め、最後はOn His Own、The Giant Bolsterの追撃を抑えて勝利した。しかしながら、2014/2015シーズンは精彩を欠いている。どうも脚の遅い馬であくまでスタミナ消耗戦になったときに強さを発揮するようで、スピード決着になるとどうにも分が悪い。今シーズンのいずれのレースもスピード負けをしているだけに、全くといっていいほどスピードが求められないGrand Nationalでは見直すのも一手か。課題は当然トップハンデと、馬自身の調子、そしてNational Course初経験という点にある。なお、今回はこれまで長らくコンビを組んでいたD. N. Russellとのコンビを解消し(調教師側がレース振りに不満があったようだ)、R. McNamaraを鞍上に配してきたのだが、同騎手が先日の怪我で騎乗できなくなったため当日の朝にBrian O'Connellを鞍上に迎えることが決定した。なお、Cheltenham Gold CupとGrand Nationalを両方制覇した馬は1975年のL'Escargot以降存在しない。Lord Windermereにはこの偉業達成の期待がかかる。

 

Many Clouds 8yo 11st9lb Leighton Aspell

長距離Chaseのハンデ戦Hennessy Gold Cup Chase (G3 Handicap)の勝ち馬。同レースはG3ながら賞金額も約10万ポンドと非常に高く、価値のあるレースである。前走のCheltenham Gold CupこそConeygreeの圧倒的なスピードの前に太刀打ちできなかったが、6着と最後まで食らいついているだけにそのスタミナは評価できる。特に今期は調子が良いだけに、前走の疲労が残っていなければここもチャンスか。課題は当然斤量とコース経験の無さ。なお鞍上は長らくコンビを組んでいるL. Aspell。特にL. Aspellは昨年の勝ち馬Pineau De Reとの二択で同馬を選んだ点は興味深い。

 

Unioniste 7yo 11st6lb Noel Fehily

英国を代表する名伯楽P. Nicholls師が送り込む一頭。葦毛の馬なので目立つと思う。実績としては9st9lbの軽量を背負ってのG3勝ち程度に留まるが、長距離Chaseハンデ戦の経験は7歳という若齢ながら豊富。ここまで落馬が一度も無い安定した飛越を見せているのもプラスか。前走のDenman Chase (G2)はその後にCheeltenham Gold Cupで圧倒的なパフォーマンスを見せ付けるConeygreeの3着に入っている。Hennessy Gold Cup Chaseでも11st6lbの酷量を背負って6着まで来ている。鞍上にはここ3走ほどコンビを組んでいるN. Fehilyを配してきた。もちろんこの馬も課題は斤量とコース経験。

 

Rocky Creek 9yo 11st3lb Sam Twiston-Davies

昨年のGrand Nationalの5着馬、11st以上を背負って完走した唯一の馬が再度の挑戦。特に今年は昨年の11st6lbから3lb落としての挑戦となる。名伯楽P. Nicholls師が送り込む一頭。今期はCheltenham Gold Cupで最後までConeygreeに食い下がったRoad To Richesの2着や、BetBright Chase (G3 Handicap)でトップハンデを背負いながら6馬身差の快勝など、気を吐いている。鞍上もここ数戦コンビを組んでいるSam Twiston-Davies。コース経験がある点、スタミナに優れ昨年よりもハンデが軽くなる点など、今年はチャンスか。

 

First Lieutenant 10yo 11st3lb Ms N Carberry

長らく長距離Chase G1にて戦ってきた馬がついにGrand Nationalに参戦。ChaseにおけるG1勝ちこそ2013 Bowl Chaseのみだが、とにかく勝ち味に遅い馬。Chase G1の2着だけでも7回と惜敗が非常に多い。しかしながら今期は精彩を欠き、ここまで大敗続き。路線を変更しての参戦となるが、これまで惜敗続きで涙を飲んできた馬がついにここで大金星を上げられるか、要注目である。なお鞍上はこれまで長らくコンビを組んできたB. CooperからMs N Carberryという女性騎手に変更となっており、女性騎手として初のGrand National制覇を成し遂げるか、これも注目である。もちろん課題は斤量と距離、及び始めてのNational Course、そして馬自身の調子である。調子は良いとかいう記事が出ていた記憶はあるが。

 

Balthazar King 11yo 11st2lb Richard Johnson

昨年の2着馬が満を持しての参戦。Grand Nationalに関してはこれが3回目の挑戦となる。馬自身はCross Country路線を使っている馬で、同路線では英国国内において圧倒的な一強状態の馬。今期も11月のCheltenhamでCross Country戦を快勝しており、その後はあえてCheltenham festivalのCross Country戦をスキップしてここに備えてきた。昨年よりもやや斤量が増える点が課題だが、コース経験が豊富な点、フランスのCross Countryでも勝利しているように障害飛越能力が図抜けて高い点、及びスタミナ豊富な点など、強調材料は多い。昨年こそPineau De Reの前に涙を飲んだが、今年こそ悲願のGrand National制覇なるか、目が離せない。

なおCheltenhamのCross Country戦のスポンサーはウィスキーのブランドGlenfarclasが務めている。同ウイスキーはとても華やかで飲みやすい逸品。

 

Shutthefrontdoor 8yo 11st2lb A P McCoy

2014のIrish Grand Nationalの勝ち馬が参戦。今シーズンはC2を一度叩いて快勝してきており、馬の調子という点でも有力視されている。また、Cheltenhamにて4m戦の経験があるのもプラス。しかしながら、この馬の注目ポイントは何と言っても鞍上だろう。今期で引退するトップジョッキーA. P. McCoy。驚異的なペースで英国障害競走を勝ちまくっている"Living legend"である。詳しくはGrand National Guideを参照して欲しいが、このトップジョッキーが最後のGrand Nationalを飾れるか、要注目である。

 

Pineau De Re 12yo 11st0lb Daryl Jacob

昨年のGrand Nationalの勝ち馬。Grand Nationalを2連覇した馬は1974年の伝説Red Rumまでさかのぼらないと存在せず、同馬には偉業達成の期待がかかる。しかしながら同馬には課題がある。第一に馬の調子。昨年こそC2の3m戦を勝利後、Cheltenham FestivalのPertemps Network Final (Listed Hurdle)を3着とよい叩き台を使ってきているが、今期はシーズン初戦からブービー、PUと続き、昨年は3着に入ったCheltenhamでも昨年と斤量は変わらないにも関わらず大敗している。第二に斤量。昨年こそ10st6lbとさほど厳しい斤量ではなかったが、今年は11st0lbと増加している。昨年は11st以上を背負って完走した馬が1頭しか存在せず、この斤量はやや心配である。第三に騎手。昨年コンビを組んでいたL. P. AspellはMany Cloudsに騎乗することが決まっており、Daryl Jacobはその代わりとなる。しかしなんと言ってもDefending Champion、ここはその意地を見せ付けて欲しいところ。

 

Ballycasey 8yo 10st13lb Ruby Walsh

アイルランドの名手Ruby Walsh擁するBallycasey。実績としてはアイルランドにて中距離Novice ChaseのG1勝ちがある。ただし今期は短距離を中心に使われており、平場戦で1勝のみとどうも成績は冴えない。また、3m超えでは勝ち星がないのも気がかり。斤量こそこれまでと比べるとかなり楽にはなるものの、いかんせん長距離の経験が乏しい。また、何かと落馬や飛越のミスによる不利が多い馬で、飛越の巧さが求められる同レースに入るとやや不安が残る。

 

Spring Heeled 8yo 10st12lb Nick Scholfield

アイルランドから参戦。アイルランド長距離戦線における常連で、昨シーズンはCheltenham Festivalのアマチュア騎手限定戦Fulke Walwyn Kim Muir Challenge Cup Handicap Chaseにも参戦して勝利している。今シーズンはBobbyjo Chase (G2)でRoi Du Meeの4着のみとやや冴えないが、相手はアイルランド長距離戦線における古豪、この結果も仕方ないか。同馬も飛越の巧い馬で、ここまで落馬がない。なおトップハンデのLord Windermereとは同厩舎、同馬主である。

 

Rebel Rebellion 10yo 10st12lb Ryan Mahon

英国におけるC2の中~長距離ハンデ戦の常連。常々11st以上の酷量を背負ってきた馬だけに、今回はぐっと斤量が楽になる。今シーズンは初めこそ成績は冴えなかったが、年が明けてからNovice Chase G2勝ちのあるFox Appealを破るなど、調子を上げてきている。前走も短距離G1で活躍してきたPepite Roseを破る快勝劇。National Courseの経験は昨年のTopham Chaseに参戦しているように一応は経験があるといっていいだろう。課題は3m以上の経験が乏しいことか。なお今回はかつてコンビを組んでいたR. Mahonを鞍上に擁してきた。

 

Dolatulo 8yo 10st11lb Dougie Costello

かつてはC3あたりのハンデ戦を主に使ってきた馬であるが、今期に入ってRowland Meyrick Handicap Chase (G3)を勝利。その後はHurdleを2回使って精彩を欠いているが、これは織り込み済みといったところだろう。鞍上も長らくコンビを組んでいるD. Costelloを配してきた。National Courseに関してはGrand Sefton Chaseを一度使ったことがあり、一応経験はある模様。課題は3m1fまでしか経験がない点だろうか。

 

Mon Parrain 9yo 10st11lb Sean Bowen

C2長距離戦線の常連。かつてはフランスで走ってきた馬である。ハンデ戦では11st以上の斤量を背負うことが多く、またC2も2勝、2011年のTopham Chaseで2着に入っているように、その実力も十分である。今年のBecher Chaseこそ大敗しているが、3m超えの距離、およびNational Courseにおける経験の豊富さはここに入っても侮れない。鞍上はConditional Jockyでなんと17歳のSean Bowen。ここ2走ほどコンビを組んでいるがどうだろうか。

 

Carlito Brigante 9yo 10st10lb Brian Harding

C2~C3のハンデ戦の常連。3m超えの経験は豊富であり、今期はC3を圧勝、Listedで3着と比較的好調。ただし、C3以上ではさほど良績がなく、入着こそ果たしているが勝ち馬からは大きく離されていることが多い。ここでの課題はなんと言っても相手関係とNational Course初経験という点だろう。

追記)同馬は出走取り消し。

 

Night In Milan 9yo 10st9lb James Reveley

こちらも長距離ハンデ戦の常連。 今期は初戦と2戦目はHurdleで一叩きし、その後のC2、Listedのハンデ戦はいずれも入着と比較的好調な模様。3m戦の経験こそ豊富な馬だが、ややそれを超えると良績が乏しい点、また1月に3着に入ったListedはややレベルが疑わしい点が不安材料か。鞍上は長らくコンビを組んでいるJ. Reveleyを配してきた。

 

Rubi Light 10yo 10st9lb A E Lynch

かつては中距離のG1の常連として活躍した馬。2011年にはPunchestownでG1勝ちもあり、またLexus Chaseにて2011年のCheltenham Golf Cupの勝ち馬Synchronisedの2着に入った実績もある。2013年はややレーティングを落としたが、今シーズンは年が明けてから平場戦、およびハンデ戦を2連勝。とりあえず調子はよさそうだが、いずれも短距離での実績である。経験の長い馬ではあるが、ここまで3m超えの経験はほとんどなく、またもちろんNational Courseの実績もない。G1の強豪たちと戦ってきた経験値でどこまでといったところである。

 

The Druids Nephew 8yo 10st9lb Aindan Coleman

先日のCheltenham FestivalにおけるUltima Business Solutions Handicap Chase (G3)の勝ち馬。11st3lbというそれなりのハンデを背負っての勝利なので価値がある。どうやら今期から頭角を現してきた馬のようだが、3m超えの実績、経験ともに申し分ない。Hennessy Gold Cup Chaseでは7着と負けているが、勝ち馬Many Cloudsとは当時よりもハンデ差が大きくなる。課題は初コンビとなるA. Coleman、およびNational Courseか。

 

Cause of Causes 7yo 10st9lb Paul Carberry

アイルランドから参戦。昨シーズンからChaseに転向、今シーズンもいまだNoviceの身と比較的経験の浅い馬だが、前走のCheltenhamではToby Balding National Hunt Chase (Listed amateur Riders' Novices Chase)を見事制覇。4m戦での実績だけにこれは評価できる。今期のNoviceの馬は躍進著しい。Noviceの身ながら一気のGrand National制覇なるか、期待が高まる。

 

Godsmejudge 9yo 10st8lb Wayne Hutchinson

2013年のScottish Grand Nationalの勝ち馬、そして昨年のScottish Grand NationalでAl Coの2着に入った馬。しかしながら今期はいまいち成績が冴えず、ListedでPU、BetBright Chase (G3)でRocky Creekから大きく離された5着と来ている。しかしながら昨年のScottish Grand Nationalの前もPUを2回続けているので、一度Hurdle戦を叩いた今回は侮れない。また、同レースは4mと非常に長い距離を走るレースでもあり、距離経験があるのもプラス。あとはこの馬自身の調子と、National Course初経験な点だけか。

 

Al Co 10yo 10st8lb Denis O'Regan

2014年のScottish Grand Nationalの勝ち馬。ただし当時は10st0lbと軽量で、2着のGodsmejudgeとは5lbもらっており、今回は同馬と同じ斤量になる点が課題。また、鞍上も今回が初コンビとなるD. O'Regan。今期はHurdle戦を何回か使っており、入着は果たしているほか、Becher Chaseに参戦している。このように、4m戦の経験がある点、およびNational Courseの経験がある点はプラス。課題はとにかく斤量だろう。

 

Monbeg Dude 10yo 10st7lb Liam Treadwell

実績としてはWelsh National (Handicap G3)を勝利。その後もハンデ戦の重賞に精力的に出走しており、昨年も10st9lbを背負ってGrand Nationalを完走している。昨年よりも斤量が減る点はプラス材料と考えたい。ただし前走のCheltenham Festivalのハンデ戦ではThe Druids Nephewの前に行きっぷりも悪く完敗している点が気がかり。良馬場が悪かったのだろうか。しかしながら、それを除けば今期も11st以上を背負って好走を続けており、距離経験、コース経験がある点は大きなアドバンテージとなる。

 

Corrin Wood 8yo 10st7lb D. J. Casey

もともとはPTPでデビューし、昨シーズンからChaseに転向した馬。ただし今期はどうも精彩を欠いており、入着こそ果たしているがいずれも先頭とは大きく離されたもの、とどうにも調子に乗り切れずにいる。鞍上も長らくコンビを組んでいたJ. M. Maguireから変更になっている。ややここは厳しいか。

 

The Rainbow Hunter 11yo 10st7lb David Bass

実績としてはSky Bet Chase (Listed)勝ちがある程度。しかしこの馬の見所は何と言ってもCanal Turnへの挑戦である。Grand Nationalにはこれで3年連続の出走となるが、前2年ともCanal Turnで落馬している。同馬がCanal Turnを超えられるかは、このレースの大きな見所といっても過言ではない。なお前走のBetBright ChaseはPUだが、なんでも馬場が合わなかったとのこと。ちなみに3m超えの経験は十分であり、障害についてはCanal Turnさえ超えればその他の障害にも対応できるのではないだろうか。

 

Saint Are 9yo 10st6lb Paddy Brennan

主にC3~C1のハンデ戦を使っている馬。実績としてはBecher Chaseの3着程度ではあるが、前走のC3はEveraardを7馬身千切る強い内容。ただしその前にかなり斤量の恩恵をもらってMon Parrainに完敗している点は気がかりか。距離実績としては3m超えを主に使っている馬で、その点に関しては不安はない。National Courseについても上記の通り経験はある。課題は相手関係といったところだろうか。

 

Across The Bay 11yo 10st6lb Henry Brooke

ここ2年連続Grand Nationalに参戦している馬。そしてそのいずれにおいても果敢にハナを切っている。昨年は空馬の影響で致命的な不利を受けながらも完走を果たしており、その驚異的な持久力と気力とを見せ付けた。今年も要注目である。もともとはHurdleで英雄Big Buck's(そのすごさは成績表を見るだけでわかるだろう)の3着に入っている程度に能力の高い馬であり、かつ3m4fのHeavyの馬場で勝利するくらいスタミナのある馬である。この馬はなぜかNational Courseになるとやたらと行きっぷりがよい。今年も果敢にもハナを切るのか、今年こそ不利を受けずに完走を果たせるか、要注目である。

 

Tranquil Sea 13yo 10st5lb Gavin Sheehan

13歳の大ベテラン。今期は10歳以上のベテラン限定戦で11st7lbを背負って5着のみであるが、一度叩いて調子が上がってくることが期待される。2012年のGrand Sefton Chaseで3着に入っているように、コース経験は十分。また距離も3m以上を経験してきている。課題は年齢か。13歳以上でGrand Nationalを制覇したは1923年のSergeant Murphyまで遡らなければならない。

 

Oscar Time 14yo 10st5lb Mr S Waley-Cohen

14歳の大ベテラン、Oscar Timeが満を持しての参戦。Grand Nationalには2度出走しており、2011年のBallaBriggsが勝った際は2着、2013年のAuroras Encoreの年は4着。その大ベテランが昨年の5月から復帰し、C6を二度使った後、落馬競争中止を挟んでNational Courseで行われるハンデ戦G3、Becher Chaseを見事制覇。ベテラン健在ぶりを遺憾なくアピールしている。14歳馬の勝利はGrand Nationalの歴史上存在しない(最高齢は1853年のPeter Simple)。同馬には悲願の、そして歴史的なGrand National制覇という快挙達成なるか、期待がかかる。

 

Bob Ford 8yo 10st4lb Paul Townend

C2のハンデ戦の常連である。特に2015 West Wales National (3m4f, Heavy)ではあまりにも重い馬場と長距離に各馬が次々とリタイアしていく中、唯一完走を果たした馬である。その後のMidlands Grand National Chaseでは全くいいところ無く大敗しているが、やはり疲れが残っていたのだろうか。好走と凡走を繰り返す馬だが、少なくとも今回はハンデは楽、またGrand Sefton Chaseにも参戦し完走しているように、コース経験があること、および距離も4mまで経験があるのはプラスだろう。

 

Super Duty 9yo 10st4lb Will Kennedy

昨シーズンGraduation Chase(Chaseで1勝しかしていない馬限定のレース)でHadrian's Approachの2着に入った程度の実績。ややここでは経験値という点で見劣るか。今期はHurdle戦で復帰し、その後C2を使っているが大敗。3m1f戦で11st12lbを背負って2着にきた経験は評価していいとは思うが、やや他のベテラン勢に比べると、経験や実績の面で見劣ることは否めない。なお、騎手は前走からコンビを組んでいるW. Kennedy。

 

Wyck Hill 11yo 10st4lb Tom Cannon 

実績としてはC2勝ちがある程度だが、4m戦Betting Eider (Handicap Chase)勝利など、超長距離にて実績がある点は評価できる。やはり4m戦のMidlands Grand Nationalも完走している。今期はHurdle戦から復帰、二走目は落馬なので度外視してよいだろう。距離という点からすればここでも強調できる馬。ただし、木曜の時点においても騎手が未だに決まっていない点は不安材料。(金曜時点で前走コンビを組んでいたT. Cannonに決まった模様)

  

Gas Line Boy 9yo 10st4lb James Best

とにかく長い距離のレースを集中的に使っている馬。今シーズンは11st12lbの酷量を背負ってのC3勝ちがある。Grand National Trialでも4着に入っており、ここに向けての準備は万全といったところだろう。このように、距離実績としては非常に優秀である。ただし、この馬も木曜の時点において騎手が未定であるのは不安材料。(金曜時点で初コンビとなるJames Bestに決まった模様)

 

Chance Du Roy 11yo 10st4lb T J O'Brien

2013 Becher Chaseの勝ち馬。また、昨年もGrand Nationalに参戦しており、見せ場十分の6着に入っている。当時よりも2lb斤量が軽くなる点もプラス。今シーズンはBecher Chase5着、ベテラン限定戦でSollの5着とそれなりには走っており、調子という面も不安は無いか。このように、距離経験、コース経験があるのは強調材料である。ただし、この馬も木曜の段階で騎手が未定である。(金曜時点で長らくコンビを組んでいるT J O'Brienを確保。これは期待がもてる)

 

Portrait King 10yo 10st3lb Davy Condon

アイルランドから参戦。2012年のBetting Eiderの勝ち馬。その後はいまいち精彩を欠いていたが、今年の1月にPunchestownのアマチュア騎手限定戦を勝利。Hurdleを一度叩いてここに望んできており、準備に抜かりはない。4m戦の経験は豊富である点は強調材料。課題は初コンビとなるD. Condonか。

 

Owega Star 8yo 10st3lb R M Power

アイルランドから参戦。しかしながら実績的に目立ったところは無く、また一線級と比べても差がありそうだ。Rebel Fitzの2着程度だろうか。今シーズンは5戦して、ハンデ戦の2着が最高である。距離経験も3mしかなく、木曜段階で騎手が未定なのも気がかり。ここは厳しいだろう。(金曜時点で初コンビとなるR M Powerを確保)

 

River Choice 12yo 10st3lb David Cottin

フランスから参戦。英国での競争経験はないためレベルが図りかねるが、Grand Steeplechase De Parisの6着が目立った成績だろうか。一応Long Run、Sollあたりも参戦して大敗しているだけに地元の利を考えるとそれなりの実力馬といったところだろうか。前走はClaiming Chaseを快勝。調子はよいようだ。3m超えの実績もある。ただ、初の国外遠征がどうか。また、National Courseは初経験である点も不安が残る。

 

Court By Surprise 10yo 10st3lb R P McLernon

C3~C2あたりのハンデ戦を使ってきた馬だが、今シーズン2走目となった前走のListedではThe Young Masterの2着に入る好走を見せた。特に11st7lbの負担重量を背負っていたのはプラスに考えたい。今回はこれまで背負ってきた斤量よりも遥かに軽くなる。距離経験としては3m5fのC2戦で2着に入った実績もあり、十分といっていいだろう。この馬の課題はコースと、未定となっている鞍上か。(金曜時点でをR P McLernonを確保。一度コンビを組んだ経験がある)

 

Alvarado 10yo 10st3lb Paul Moloney

なんと言っても昨年のGrand National4着馬。はるか後方からレースを進め、いつの間にかあがってきて4着に入ったというレース振り。今シーズンは2月に復帰し、ベテラン限定戦を5着。これを叩いて調子が上がってくるだろう。昨年よりも斤量は1lb増えるが、この程度は心配ない。コース実績、距離実績ともに不安は無い。今年はどのようなレース振りをしてくるのか、非常に楽しみな一頭である。鞍上は長らくコンビを組んでおり、昨年も一緒に挑んだPaul Moloney。これは期待大である。

 

Soll 10yo 10st2lb Tom Scudamore

名手Tom Scudamoreを鞍上に配してきたベテラン。今シーズンは10yo以上限定戦を連勝するなど絶好調。昨シーズンはTopham Chaseに参戦した経験もあるように、コース経験もある。また、2013年のGrand Nationalに挑戦し、7着と完走している。3m超えの経験も十分である。当時よりも斤量が2lb増えるが、いずれにせよ出走馬の中ではかなりの軽量。ここも期待が大きい。

 

Ely Brown 10yo 10st2lb B Hughes

昨シーズンまでNoviceを走っていた馬だが、実績的にはG2勝ちが一つ。それに対してこのハンデは比較的恵まれたと言ってもよいのではないだろうか。今期はHurdle戦を一度使ったのみ。ここを叩いて上昇が見込める。課題はなんといっても経験の浅さだろう。Chase自体の経験が3戦しかないのはここではかなり厳しい。また、3m戦の経験こそあるものの、それ以上の経験もない。ハンデはともかく、実績的にはかなり厳しい一頭と言ってもいいだろう。

 

Royale Kight 9yo 10st2lb Brendan Powell

実績的にはBetfred Classic Chase (G3 Handicap)で軽量10st0lbを背負っての3着がある。その後はC3勝ちなどの実績を上げている。ここまではHurdleで3、2着と着ており、それなりに調子はよいようだ。また、Persimmon Homes Scottish Borders National (C2)という4m超えのレースで勝利を挙げているのもプラス材料。斤量の恩恵、および距離経験という点でもここはチャンスか。課題はやはりコースだろうか。

 

以下はLadbrokesにてNo Bettingとなっているが、念のため追記しておく。

(追記:補欠馬。現地時間4/10 9:00の段階で繰り上げ出走が無いことが判明した)

 

Baileys Concerto 9yo 10st2lb Brian Hughes

実績としてはC3勝ち程度だが、一応Listedの2着もある。しかしながら同馬の課題はなんといったって距離であろう。3m戦以上の経験は無く、またコース経験もない。実績的に推せる部分は少なく、ここはさすがに厳しいか。

 

Duke Of Lucca 10yo 10st2lb Micheal Nolan

ハンデ戦、およびCross Countryの常連。飛越はさすがに巧みであり、落馬も少ない。さすがに同じくCross Countryを走っているBalthazar Kingには及ばないが、この馬も長い距離の経験はあり、またListed勝ちがある程度には実績もある。問題はNational Courseだろうが、Cross Countryを走っている馬だけになんとかこなせないものか。

 

Raz De Maree 10yo 10st1lb

昨年のGrand National8着馬。なぜかものすごい勢いで突っ込んできた馬なので、最後まで余力が残っていたといっていい。前走はMidlands Grand Nationalという4m戦を2着。調子もよく、コース経験、距離実績ともにある。出てくればここはチャンスだろう。

 

The Package 12yo 10st0lb

先日行われたCheltenham Festivalのアマチュア騎手限定戦のC2で、まさかの圧倒的なパフォーマンスを発揮した馬。また、昨年もGrand Nationalに挑戦し、12着と完走している。さらに、Cheltenham Gold Cup4着のHolywellの3着にはいるなど、実力面でも十分。このように、距離実績、コース実績、調子ともに押せる部分が多く、出てくればここは大きなチャンスとなるだろう。