にげうまメモ

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16/07/02 New Zealand Racing

*Hawke's Bay Racing Inc. @ Hastings Slow9

Hawke's Bay Hunt Maiden Hudle MDN HDL 2500m

2500mとか短い! と思うのだが、ニュージーランドのHDL未勝利戦はこんなものである。距離的に日本障害競馬は世界的に見て特別短いわけではない。もっとも、4250mが最長距離というのはかなり短い部類であるが。

Southern PowerとNicoshineが並んで逃げる展開。その後ろにYardstick、Skyscraper。ペースとしては比較的落ち着き、レースは後半のコーナーからヒートアップ。人気のKipkeinoが先頭に立ったNicoshine追うが、飛越がやや拙く差を縮めきれない。そのままNicoshineが粘り切って勝利した。3着には人気薄のOur Debutante。

NicoshineはFlatで2勝を上げている馬。HDLはこれが初参戦で初勝利となる。終始安定していた飛越は見事であったが、やや展開に助けられた感もあり、同日の同条件のレースと比較しても勝ち時計は遅い。Kipkeinoは平地で6勝を上げている馬だが、やや飛越の拙さが目立った。ただしHDLこれが初参戦であるので、これからの馬だろう。

 

Cheltenham 2017 with Wheels Maiden Hurdle MDN HDL 2500m

人気の一角I'm all Yoursが逃げる展開も、MaestroのEmilly Farrがそうはさせじとハナを叩く。中盤の障害で先頭集団にいたJedi Knightが落馬、これに躓いたRed Mafiaも落馬。最終コーナーからMaster Thomasが外から捲るも、最後はこれをワンテンポ遅れて仕掛けたWheeler Fortuneが差し切り勝利。I'm All Yoursは3着まで。人気のSelwynは遅れた。

Wheeler FortuneはHDL2戦目での初勝利。ややうまく立ち回った感は否めないが、それなりにメンバーはそろっていたレースなので価値はあるだろう。Master Thomasは自ら仕掛けていくも惜しい2着。HDL初参戦でこれだけやれれば今後が楽しみである。I'm All Yoursは勝負所で内に閉じ込められ、最後は外を回して追い上げての3着。上位馬の中では最もロスの多い競馬をしていたことは注意すべきだろう。

なお、落馬したJedi Knightは予後不良とのこと。同馬のご冥福を祈る。

 

Te Whangai Romneys Hawke's Bay Hurdle OPN HDL 3100m

OPN HDLということでなかなかのメンバーが揃ったレース。

San Pedro、Ooeeなどが先頭をうかがう構えも、ここからThenamesbondが積極的に前に行く。San Pedro、Just Ishi、Ooeeなどが先頭集団を形成。GagarinやBoy、Ngatira Goldはその後ろ。Wee Bisketは後方に構える。West Endはやや行きっぷりが悪く後方から。Thenamesbondはさすがに締まったペースを作り出す。中盤の障害でJust IshiのGary Walshが落馬。ここからSan Pedroが捲り、Ooee、さらにJust Got Homeが追いかける。後方からはWee Biskitが進出。Thenamesbondは後退。ここから抜け出したOoeeをJust Got Homeが最後捉えて勝利した。3着には後方から追い込んだWee Biskit。4着にはThenamesbond。San Pedroは最終障害で大きなミスをして6着まで。

Just Got HomeはThe Tractor Center Hurdle (PJR)を2連覇している馬。ここまではぱっとしないレースが続いてきたが、この時期になって調子を上げてきたのだろうか。上がり馬Ooeeは見せ場十分の2着。ただし勝ち馬とは2kgのハンデ差をもらっていたことは注意すべきだろう。後方から追い上げたWee Biskitは3着まで。Long Star Petone Cafe & Bar Wellington Hurdle (PJR)、2014 Great Northern Hurdlesの勝ち馬であり、力は十二分なのだが、ややこの戦法だと展開に左右される面がある。Thenamesbondはやや勝負所で置かれる面が目立った。San Pedroは見せ場を作ったが、最終障害のミスによる6着。実際はそこまで負けていないと考えた方がよいだろう。昨年のGreat Northern Hurdlesの勝ち馬Gagarinは特に目立つわけでもなく5着まで。

 

Just a Swagger Hawke's Bay Hunt Maiden Chase MDN STP 4000m

Al Munroeが逃げる展開も、途中で大きく膨れたりと難しさを見せる。とりあえず2周目から落ち着くも、2周目の序盤の障害でKangarooが落馬、それに躓いたSir Al Sydも落馬。Ripdiddlerが先頭を伺い、これをSneddonが追う展開。Al Munroeは後退。好位にいたBeforunoitも落馬、これに躓いたAl Munroeも落馬。外からSneddonが捲り、人気の一角Zenocoinが追うも、Sneddonがこれを抑えきり勝利した。

Sneddonは最低人気の馬。そのせいか観客からの怒声が多い(笑) ここまでほとんど実績のない馬で、STP初戦はZed EmのPUという結果に終わっている。ややメンバー的には手薄であるためパフォーマンスとしては疑問符が付くか。

幸い落馬した馬には大事はなかった模様だが、騎手が若干の怪我を負ってしまったらしい。早期の回復を祈る。

 

Animal Health Direct Hawke's Bay Steeplechase (PJR) OPN STP 4800m

The Foxが例によって逃げる展開。Get Flash、Brerなどが好位から。中段からEric The Viking、Mr Mor、Straight Furrowなど。Mister Deejayは後方から。レースはThe Foxのペース。さほど早くもなく遅くもなく。全馬綺麗な飛越を見せる。中盤からじわじわとEric The Viking、さらにはMister Deejayが押し上げを試みるも、大きく展開を動かすには至らない。レースが動いたのは3周目。好位にいたGet Flashが仕掛け、ワンテンポ遅れてBrerが仕掛ける。The Foxは後退。Eric The Viking、Mister Deejayもこれについていけず。後方からはMr Morが追い上げる。Get Flashを競り落として先頭に立ったBrerだが、これを最後Mr Morが差し切って勝利した。I've Got Thisは見せ場なくPU。

Mr Morは昨年のこのレースの勝ち馬。昨年はここからGrant Plumbing Wellington Steeplechase (PJR)を勝利、Grand National Steeplechase (PJR)をHigh Fortyの2着と快進撃を見せた。その後はいまいちぱっとしないレースを続けていたが、これが同馬にとって復活の狼煙になるか、期待される。上がり馬Brerは見せ場十分の2着。ただし勝ち馬とは2.5kg差があることは注意した方がよいだろう。Get FlashはGrand National Steeplechase (PJR)の4着馬だが、ややPJRに入ると一枚落ちるようだ。古豪The Foxは自分のレースをしたが最後は力差を感じさせる4着。先月Electrolux Mcgregor Grant Steeplechase (PJR)を勝利したI've Got Thisはまったく見せ場を作れずPU。特に異常はないようだが。