にげうまメモ

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15/5/14 National Hunt Racing / German Racing

*Lion-D'angers (FR)

Prix Anjou-Loire Challenge (Listed) 7300m

ヨーロッパ最長を誇るCross Country。賞金額もCrystal Cupの中でも非常に高く、なんと112,000 Eurosである。(ちなみにこないだのPunchestownのFBD Cross Country Chase for The La Touche Cupはたったの30,000 Eurosである。アイルランドは賞金が低いので仕方ない。ちなみに最高額はあのVelka Pardubickaの178,000 Euros!!) 昨年は英国から2014 Grand National2着のBalthazar Kingが参戦し話題になった。今年もフランスのCross Countryの強豪たちが揃った上、英国からもCross Country路線における主役級の馬が参戦してきた。非常に見ごたえのあるレースが期待される。

人気はToutancarmontから。2013年の同レースの勝ち馬であり、今年のGrand Steeple Chase Cross Country De Fontainebleau (Crystal Cup 第二戦)の勝ち馬である。3月のCheltenhamのGlenfarclas Cross Countryこそ飛越時に枠を破壊してコース外に出てしまうというアクシデントこそあったが、そこまでの飛越は非常に安定しており、また手ごたえも十分であった。実績、実力共に十分に押せる一頭だろう。

英国から参戦するのはAny Curreny。3月のCheltenhamのGlenfarclas Cross Countryこそ軽量のRivage D'orに足元をすくわれたが、12月のCheltenhamのGlenfarclas Cross Countryは愛の強豪Quantitativeeasingに12馬身差をつける大楽勝。11月のGlenfarclas Cross Countryでも英国のCross Countryの絶対王者Balthazar Kingに僅差に迫る走りを見せている。まさに英国Cross Country路線における代表格といっていいだろう。

その他、昨年の勝馬Posilox、2着のPhakos、3着Kapvilleも出走。人気になっているKick OnはCross Counry4連勝中らしい。勢いで何処まで。

 

レース映像↓

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葦毛のToutancarmontが軽快に引っ張る展開。二番手にKick On、英国から参戦のAny Currencyは中団から。レース中盤からAny Currencyが徐々に上がっていき、一時は3番手につける。しかし後半の飛び上がり台にて先頭のToutancarmontがまさかの落馬。このためAny Currencyをはじめ数頭が不利を受けてしまう。逆にこの不利を受けなかったKick Onはここからスパート、最後は8馬身差の快勝。Any Currencyは中団から追撃するも最後はKapvilleを追い詰めるのが精一杯、3着に終わった。昨年の勝ち馬Posiloxは飛越にスムーズさを欠き大敗。

Toutancarmontの落馬が勝敗を分けた結果となった。Kick OnはこれでCross Country5連勝。力をつけているのは間違いない。しかしAny Currencyの不利はもったいない。とにかくズブい馬で、超ロングスパートをかけてこそ生きる馬。鞍上もあの不利によるスパートの遅れが致命的であったとコメントしている。最後までばてずに伸びているだけにこの不利は嘆いても嘆ききれないだろう。なお落馬したToutancarmontは元気に走っておりおそらく無事のはず。いずれにせよ、仏でのCrystal Cupの次の開催は9月のCraonである。Toutancarmont、今日勝利したKick On、そしてAny Currencyの再戦が実現するのを期待したい。

 

 

*Hoppegarten (Flat)

Comer Group International 44. Oleander-Rennen (Gruppe3) 3200m

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超のつくドスローで逃げたEpharaimがSwordshire、Walzertaktらの追撃を抑えて勝利。人気のVirginia Sun、Kalderaは後方のまま敗れた。

EpharaimはRail Link - Enrica (Niniski)。大した実績があるわけではないが、今回は展開が味方したのだろう。2着のSwordshireもListedで善戦経験がある程度の馬である。逆にDeutsches St.Leger(G3)勝ちなどのあるKalderaは展開に泣いた。今回はスローの展開が大きく結果を左右したレースといえるだろう。