にげうまメモ

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23/09/10 Weekly National Hunt / Jump Racing

9/10(日)

Praha (CZE) 3.3 (dobrá / Good)

17. ZLATÝ POHÁR ELEKTRIZACE ŽELEZNIC PRAHA, a.s.

Proutky I.kat. - 4200 m, cena, 4letí a starší 250.000 Kč (Replay)

1. Sternkranz J: ž. Josef Bartoš T: Váňa ml. Josef

Prahaで開催されるチェコProutkyとしては代表的な一戦となるが、昨年と比べてだいぶ賞金額の面で減額されているところが気になるところである。レースは今年で11歳になったベテランCapivariが後続にややリードを取って逃げる展開も、2周目から番手にいたSternkranzが接近。いったんはWilantosが前を伺うも、最終障害を越えて前に出てきたSternkranzがWilantosを振り切って勝利した。

Sternkranzはこのレースは3連覇とした。今年はチェコ国内での出走はこれが初めてで、近年は殆どがフランスでの出走となっている。昨年はこのあとPardubiceのCena pivovarů Staropramenに向かったのだが、同じローテーションとなるかは注目してよさそうだ。ただしMeranoを含めイタリアのSteeplechaseで良績があるかというわけではなく、フランスでもListedクラスではやや足らないという立ち位置であることがはっきりしているだけに、基本的にはチェコ国内であれば中心視はできるものの、といったところだろう。昨年の9月にはポーランドの代表的な平地競争であるWielka Warszawskaにも出走していたWilantosが2着。障害戦はこれが3戦目で、慣れてくれば楽しみな馬になりそうだ。ベテランCapivariはいつも通り元気に走ったが、最後はやや遅れての3着。前走Bad HarzburgのPreis der Regionsbewegerで2着に入ったNordstrandは遅れての入線となった。

 

Bratislava (SVK) 4.0 (dobrá / Good)

Prútenky šampiónov – podporované spoločnosťou DANFOSS, spol. s.r.o. Zlaté Moravce

Proutky - - 4000 m, cena, 4letí a starší 4.500 EUR (Replay)

1. Dionis J: ž. Jan Faltejsek T: Tůma Pavel

レースはチェコのDionisが淡々と引っ張る展開で、Hakimpour、Stratosfericがこれについて行く。しかしこれらを振り切ったDionisがHakimpourに3馬身ほどの差をつけて勝利した。

Dionisは障害戦はこれが初勝利としたが、遡れば2021年のスロバキアダービーで4着、チェコSt Legerで2着、スロバキアSt Legerで3着のある実績馬である。昨年9月のMeranoで行われたCorsa Siepi Dei 4 Anni (G1)ではフランスのRoyale Margauxの2着に入っており、これが今年の始動戦であった。メンバー的にはほぼスロバキア調教馬が主体とレース水準では未知数なところはあるが、とはいえ楽しみな馬が戦線に復帰したことを喜ぶべきだろう。BratislavaでProutkyを2連勝してきたHakimpourが惜しい2着。前走はDominiqueを3着に下す走りを見せており、平地実績ではDionisには見劣るものの、Dionisから3馬身差の2着というのは立派な成績だろう。2022年のスロバキアダービーの4着馬Stratosfericもいたのだが、こちらは勝負所から遅れ4着に終わった。

 

48. Veľká starohájska steeplechase

Steeplechase - - 5000 m, cena, 5letí a starší 5.500 EUR (Replay)

1. Fort Ryan J: ž. Pavel Složil ml. T: Brečka Jaroslav

なかなか立派な生垣障害を備えたBratislavaのSteeplechase。昨年までは4500メートルで行われていたのだが、今年は距離を延長し5000メートルとなったようだ。賞金額は相変わらずのようだが、とはいえ毎年のようにチェコからも強力な参戦馬を集める競走で、距離延長を期に更なる本格的な障害競馬が展開されることを期待したい。レースはチェコのParis Eiffelが淡々と引っ張るも馬群は密集して進行。番手に構えたGreek Dessertがじわじわとこれに接近すると、途中から先頭に。しかしこれについてきたFort Ryanが最終コーナーの辺りで前に出ると、ついてきたGreek Dessertを4馬身ほど突き放して勝利した。

Fort Ryanは2021年のこのレースの勝ち馬で、昨年はSwinging Thomasの2着に入っていた。今年は7月のSteeplechaseに続く2勝目で、基本的にこのコースは得意としている。ただしどうにもレースを見てもズブさが目立つようで、Pardubiceのようにスピードを生かしてどうこうというよりは小回りのコースで器用さとスタミナを生かして浮上するタイプのような印象がある。WroclawやスイスのSteeplechaseなど合いそうな感もあるのだが、スイスには2021年にDielsdorfに一度遠征したきりである。ただ、スロバキア生産馬でスロバキア調教馬がこの大一番を勝ち切ったということは地元にとっても喜ばしいことであろう。5歳馬のGreek Dessertは見せ場を作ったが、これで今年は3戦連続の2着となった。Grosser Preis Des Kantos Aargau、MeranoのCrossに続けてここでも格好をつけているのは大したものなのだが、まだこの馬の適性がつかみ切れていないというのが正直なところである。離れた3着には人気薄のFormanが入った。