にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

19/12/08 National Hunt Racing

*Huntington Good to Soft

Peterborough Chase (G2) 2m3f189y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-12-08/huntingdon/555124/fitzdares-peterborough-chase-grade-2

Charbel、Top Notchと過去2年の勝ち馬が勢揃いしていた。レースはCharbel、Asoなどがハナに行く展開だが、途中からLa Bague Au Roiが先頭に。しかし残り2障害辺りからTop Notchが先頭に立つと、追いかけてきたKauto Rikoを凌いで勝利した。La Bague Au Roiは3着。Asoは遅れた。

Top NotchはさかのぼればJuvenile Hurdleで活躍した馬で、Novice ChaseではJLT Novices' Chase (G1)の勝ち鞍がある。ただしそこからはどうにも伸びあぐねており、どちらかというと前哨戦や空き巣感のある重賞での良績が中心となっている。16fを走るだけのスピードがあるわけではなく、24fを走るだけのスタミナがあるわけでもなく、20fで比較的ゆったりした展開の中で一気にスピードを生かして勝ち切るというのがこの馬の勝ちパターンなのだろう。Kauto Rikoは圧倒的最低人気であったがTop Notchを追い詰める走りを見せた。圧倒的最低人気とはいえC2クラスであれば普通に対処できる馬で、さすがに評価されなさすぎな感もある。昨シーズンのNovice Chase G1を2勝しているLa Bague Au Roiはどうにも今年にはいってからはいまいちで、Noviceクラスであればスピードの持続力やスピードの絶対値という意味では上手だったのだが、経験馬相手だとスピードの持続力の面でやや厳しい印象。Aso、Charbelはどうにも終始飛越のリズムが悪かった。

 

*Cork Yielding to Soft

Kerry Group Stayers Novice Hurdle (G3) 3m

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-12-08/cork/555274/kerry-group-stayers-novice-hurdle-grade-3

Vis Ta Loiが逃げる展開も、残り2障害辺りから先頭に立ったWell Set Upがそのまま勝利した。2着にはAlpine Cobra

Well Set Upは11月にListedのNovice戦を勝利しており、距離経験という面では一日の長があった。Hurdleも今年の春から走っており、経験値という意味ではここでは上でったようだ。Vis Ta LoiはこれがHurdle2戦目となるのだが、勝負所でWell Set Upに遅れたこと、前を走っているWell Set Upがややフラフラ走っていることによる不利もあったかもしれない。

 

Kerry Group Hilly way Chase (G2) 2m160y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-12-08/cork/555276/kerry-group-hilly-way-chase-grade-2

Ballyosinが軽快に逃げる展開も、残り3障害辺りから接近したCilaos EmeryがBallyosinに7馬身差をつける快勝を見せた。Great Fieldは途中で落馬。

Cilaos EmeryはChaseは3戦3勝とした。HurdleではChampion Novice Hurdle (G1)勝ちのある馬で、その後あまり順調にレースは使えていないのだが、Chaseにおいてはいずれもインパクトのある勝ち方を見せている。Ballyosinはこの距離のChaseであれば重賞でも胸を張れるクラスの馬で、これを子ども扱いしたパフォーマンスはやはり今後が楽しみになるものだろう。Great Fieldは凡ミスで落馬したのだが、昨シーズンどうにもこのような落馬が目立っていたことを考えると、やや心配なシーズン初戦となってしまった。

 

*Punchestown Soft

John Durkan Memorial Punchestown Chase (G1) 2m4f40y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-12-08/punchestown/553395/john-durkan-memorial-punchestown-chase-grade-1

RTVの中継がHuntingtonと被って二画面表示になったので非難轟々である。"Twice the live streaming, half the excitement"とはよく言ったもの。幸いSportinglifeのリプレイは一画面なので安心されたし。こういう色々なところのお粗末さもまた海外障害競馬の魅力(?)である。

レースはMinが逃げる展開。Shattered Loveがこれにぴったりとついて行くが、残り3障害地点で大きなミスをして後退。代わってするすると上がってきたHardlineが一旦は先頭に代わるが、最終障害で再度Minが先頭に立つと、食い下がるHardlineを抑えて勝利した。3着にはPresenting Percy。

Minは高い運動能力を持つ反面制御が難しい馬で、これが今年のQueen Mother Champion Chase (G1)の大敗に繋がっていたりもする。一方で気分よく行かせたときの破壊力はその実績が示す通りのものがあり、今回は久々のPaul Townend騎手とのコンビであったが、終始この馬を気分よく走らせることに成功していた。Hardlineには食い下がられたが、シーズン初戦ということで慎重に乗った分ということで気にするものではないだろう。そのHardlineは運動能力に勝る強敵相手に善戦した。レース運びを見ていると16f~20fでは十分通用するようで、今回は低評価であったがそれ以上の評価をされるべきレース振りである。昨シーズンは期待されながら前哨戦のHurdle勝ちのみに終わったPresenting Percyはこれでよいだろう。今年は順調に使ってほしいところ。