にげうまメモ

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20/01/01 National Hunt Racing

*Cheltenham Soft (Good to Soft in places)

Dipper Noivce' Chase (G2) 2m4f127y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2020-01-01/cheltenham/558183/paddy-power-broken-resolutions-already-dipper-novices-chase-grade-2

今年もよろしくお願いします。

Paint The Dreamがハナを伺うも、やや促して出していったChampが途中から先頭に。そのまま後続を突き放して逃げ込みを図るも、残り2障害地点でまさかの落馬。番手にいたMidnight ShadowがPaint The Dreamを凌いで勝利した。フランスのMatfogは大きく遅れた5着に終わった。

ChampはNovice HurdleではG1を2勝している実績馬であり、前走のBerkshire Novices' Chase (G2)でもその高い機動力を生かして勝ってきた。第6障害でやや飛越にスムーズさを欠く場面があり、これを嫌ったのかBarry Geraghty騎手が促して飛越を試みている。残り2障害での落馬は完歩合わせをミスしたためのものであり、要するに踏切位置の調整という面ではまだ未熟な面が残っていたということなのだろう。Midnight ShadowはHurdleではRelkeel Hurdle (G2)勝ちのある馬だが、G1クラスではいまいとといった馬で、Champの残り2障害までのレース運びを見ていると今回は棚ぼたの勝利といったところだろう。Matfogは飛越こそ上手かったが、レースがペースアップしてからは一杯になってしまった。

 

Paddy Power Handicap Chase (G3) 2m4f127y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2020-01-01/cheltenham/558185/paddy-power-handicap-chase-grade-3

Lalorがふらふらと逃げる展開だが、最終障害を越えてOldgrangewood、さらにSaint Calvadosが接近。Lalorも合わせた激しい3頭のマッチレースはOldgrangewoodに軍配が上がった。Saint Calvados、Lalorと続いた。Kalashnikovは大敗。

OldgrangewoodはC2から連勝とした。Wind Surgeryの効果はあったようで、本来であれば24fまで守備範囲であり、活躍の場が広がるパフォーマンスであった。Saint Calvadosは珍しく後方から進めたが、今回は馬をコントロールして走ることに成功していた。Lalorは久々の好走となったが、どうやらチークピーシーズも効いたようで、馬場もSoftとはいえどそこまで悪化していなかったこともこの馬には味方した。Kalashnikovはどうやら鼻出血とのことらしい。アイルランドでG1を複数勝利しているOutlanderはイギリス移籍後2戦目であったが、さすがにレース運びを見ていると年齢的なものが出ているように感じる。おそらくGrand National出走馬の権利を持つことを想定して競りにかけられた馬だが、残念ながらここ2戦の走りを見る限りではすでに重賞クラスでどうこうというようなことはないだろう。

 

Relkeel Hurdle (G2) 2m4f56y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2020-01-01/cheltenham/558189/dornan-engineering-relkeel-hurdle-grade-2

ハナを切ってレースを進めたSummerville BoyがRoksanaを抑えて勝利した。William Henry、Janikaと続いた。Quel Destinは5着まで。

Summerville Boyは2018年のSupreme Novices' Hurdle (G1)の勝ち馬で、これは久々の勝利となった。Wind Surgery明けの今シーズンはChaseにも出走していたが、飛越を見ているとやはりHurdleの方が現状ではよさそうで、Wind Surgeryの効果があったことを考えればこの距離のHurdle路線では楽しみな存在になりそうな印象。OLBG Mares' Hurdle (G1)の勝ち馬Roksanaはやはり牡馬相手だと少々分が悪いようで、一瞬のキレを生かしてSummerville Boyに迫ったが、最後は根負けしていた辺りやはり牝馬限定戦の方が良いだろう。Janikaはこれが初のイギリスHurdleであったが、最後は遅れ4着。飛越技術の高い馬だけに、あまりHurdleという印象はないのだが。Coral Finale Juvenile Hurdle (G1)の勝ち馬Quel Destinはどうにも重賞クラスだと厳しい印象。Doom Bar Novices' Hurdle (G1)の2着馬Emitonは案外な結果に終わった。

 

*Tramore Soft

Savills New Year's Day Chase (G3) 2m5f100y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2020-01-01/tramore/557899/savills-new-years-day-chase-grade-3

Acapella Bourgeoisがゆるゆると逃げるも、途中から先頭に立ったAl Boum Photoが軽く気合をつけると、そのままAcapella Bourgeoisに6馬身差をつける快勝。

Al Boum Photoは昨シーズンのCheltenham Gold Cup (G1)の勝ち馬で、Punchestownでは機動力に優れるKemboyの2着に終わっていたが、さすがにここでは力の違いを見せた。やや飛越にスムーズさを欠く場面はあったが、あくまで許容範囲だろう。Acapella Bourgeoisは自分のレースはしたが、この馬としてはもう少し馬場は渋った方がやりやすいだろう。もっとも、今回はかなり相手が悪かったのだが。