にげうまメモ

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23/11/26 Weekly National Hunt / Jump Racing

11/23(木)

Thurles (IRE) Yielding

〇 Beginners Chase 2m6f (Replay)

1. Klassical Dream (FR) J: Paul Townend T: Willie Mullins

終始先頭を走ったKlassical Dreamが後続に10馬身ほどの差をつけて快勝した。Klassical Dreamは言うまでもなく近年の24f Hurdleにおけるトップホースの一頭で、昨シーズンもPunchestownのChampion Stayers Hurdle (G1)を勝利、Grande Course de Haies D'Auteuil (G1)でも3着に入っている。これがChaseデビュー戦であったが飛越は特段問題はなく、先々が楽しみになるレースであった。Hurdleをかなり長く使ってきた馬で、既に9歳とNovice Chaserとして比較的年齢は重ねているのだが、9歳になって新たな可能性を示したということは喜ばしい結果であろう。アイルランドのHandicap Hurdleを使ってきたDigbyが2着と、この時期の24f Novice Chaseということもあるのだが、全体的にメンバー的には手薄なレースであった。

 

11/25(土)

Ascot (UK) Good

1965 Chase (G2) 2m5f8y (Replay)

1. Pic D'Orhy (FR) J: Harry Cobden T: Paul Nicholls

Shishkinの復帰戦として期待されていたが、スタート地点でまさかの発馬拒否。Minella Dramaが前に行くも、途中から先頭に立ったPic D'OrhyがStraw Fan Jackを突き放されて勝利した。

Pic D'Orhyは昨シーズンのMarsh Chase (G1)の勝ち馬で、今シーズンの始動戦を白星で飾った。昨シーズンはAscot Chase (G1)の敗戦を除けば重賞3勝と気を吐いたシーズンで、今年も引き続きの活躍が期待される。ただしAscot Chase (G1)でも勝ったShishkinからは16馬身差の敗戦で、重賞を勝ったとはいえ空き巣感のあるレースが多く、今回のようなG2であれば期待はできそうだが、それ以上となると相手関係が課題になりそうだ。前に行ったMinella DramaはPic D'Orhyに絡まれた結果苦しくなって3着。Straw Fan JackはNovice上がりの馬だが、G1戦線では結果が出なかったクラスの馬で、Shishkinの離脱を除けば順当な結果となった。

 

Coral Hurdle (G2) 2m3f58y (Replay)

1. Blueking D'Oroux (FR) J: Harry Cobden T: Paul Nicholls

大きなシャドーロールが特徴的なStrong Leaderが逃げる展開も馬群は密集して進行。コーナーを回って後ろを突き放しにかかったStrong Leaderだが、内に切り替えて抜けてきたBlueking D'OrouxがStrong Leaderを退けて勝利した。

Blueking D'OrouxはJeu St Eloiの産駒で、今シーズンはClass2から連勝とした。まだ4歳と若い馬であるが、フランス時代にはLosange Bleuから僅差の2着に入った成績もあるようで、引き続きの活躍が期待される。AintreeのTop Novices' Hurdle (G1)でInthepocketの2着に入ったStrong Leaderが2着で、シーズン始動戦のWelsh Champion Hurdleは大敗しているのだが、今回は巻き返して結果を残した。このあたりの馬が16fのG1戦線で通用すれば面白いのだが、現時点ではそこまでのインパクトは残せていない感がある。

 

Haydock (UK) Good to Soft (Soft in places)

Newton Novices' Hurdle (G2) 1m7f144y (Replay)

1. Kamsinas (FR) J: Paddy Brennan T: Fergal O'Brien

レースはForcing Bull、Primozなどが前に行くも、残り2障害辺りから前に出たKamsinasがMaking Headwayを振り切って勝利した。

KamsinasはKamsinの産駒で、Hurdleはこれで2勝目とした。前走はCheltenhamのSkybet Novices' Hurdle (G2)でLookawayの2着に入っており、今回は立ち回りの上手さと完成度の高さで上回った感がある。Malinasの産駒であるMaking Headwayが2着に入り、ドイツ血統を父方に有する馬が1、2着を占めた。人気を背負っていたBowensparkは内で詰まって最終障害で落馬に終わったが、これはそもそも立ち回りの点でまずかった印象がある。

 

Graduation Chase (Class 2) 2m5f127y (Replay)

1. Grey Dawning (IRE) J: Harry Skelton T: Dan Skelton

Gaillard Du Mesnilが出走しており人気を集めていたが、勝ったのは途中から前にいったGrey Dawning。Grey DawningはChaseは2戦目での初勝利であるが、HurdleではLeamington Novices' Hurdle (G2)を快勝しており、今シーズンはChaseに転向していた。全体的に伸びやかでスムーズな飛越が目立っており、今シーズンのNovice Chaseでも期待できそうな一頭である。昨シーズンのGrand National (Premier Handicap)で3着もあるGaillard Du Mesnilは例によって惜敗に終わったが、そもそも21fという短い距離ではこの馬の良さが出るはずもなく、あくまでシーズン初戦ということと思われるためこれでよいだろう。Sefton Novices' Hurdle (G1)の勝ち馬Apple AwayはこれがChase初戦であったが、スムーズな飛越を繰り返していた前2頭と比べるとだいぶ飛越の面で見劣っており、最後は遅れて3着に終わった。

 

Betfair Serial Winners' Stayers' Handicap Hurdle (Premier Handicap) 3m58y (Replay)

1. Slate Lane (IRE) J: Donagh Meyler T: Emmet Mullins

前半から元気にSlate Laneが先頭で走る展開。終盤から好位にいたFine Marginがじわじわと差を詰めてこれに並んでいくも、Slate LaneがFine Marginを振り切って勝利した。3着には最後Cramboが猛然と追い上げてきたようだ。

Slate LaneはAskの産駒で、Emmet Mullins厩舎の所属馬としては平地1戦を含め5戦5勝とした。以前は異なる厩舎にいたようで、その際はMaidenを使って3戦全てで大敗と全くいいところがなかったのだが、このような馬のポテンシャルを引き出すEmmet Mullinsという人は大したものなのだろう。前走は平地競争を走っていたせいか若干前半引っかかり気味に走るところが気になったが、とはいえタフなStayerとして楽しみな存在になりそうだ。2着にはWillie Mullins厩舎のFine Marginが入り、上位をアイルランド勢が独占することになった。この馬は現厩舎への移籍初戦で、以前はアイルランドで未勝利と全くいいところはなかったようだが、このクラスの馬が移籍初戦でいきなりPremier Handicapで通用するというのも面白いところである。Saddler Maker産駒のCramboが11st10lbの斤量を背負っての3着で、最後は猛然と差を詰めているだけに、やはりSaddler Maker産駒らしくさらにタフなレースになれば浮上してきそうだ。

 

Betfair Chase (G1) 3m1f125y (Replay)

1. Royale Pagaille (FR) J: Charlie Deutsch T: Venetia Williams

Bravemansgameをはじめ、Grand National (Premier Handicap)の勝ち馬Corach Rambler、連覇を狙うProtektoratと豪華なメンバーが揃った一線。レースはProtektoratが前に出てくるも、これを制して途中からBravemansgameが先頭に。そのままBravemansgameは軽快に前を進むも、これについて行ったRoyale Pagailleが途中から前に出ると、そのままBravemansgameを振り切って勝利した。

Venetia WilliamsはBetfair Chaseを制した初の女性調教師となった。Royale PagailleはHaydockでは強い競馬を見せている馬で、Peter Marsh Handicap Chase (G2)の連覇、2021年のBetfair Chase (G1)でA Plus Tardの2着に入っている。身体能力に優れるBravemansgameに対して強気に前に出ていき、Haydockの長い直線を利して根負けさせるレースはまさにHaydock Specialistのレースであった。とはいえG1戦線では基本的に連下候補というポジションでいた馬で、今シーズンに入って馬が急激に良くなった可能性も否定はできないのだが、とはいえ同様のレースがHaydock以外のコースでも可能であるかは引き続き注意した方がいいかもしれない。前走のCharlie Hall Chase (G2)ではまさかの2着に終わったBravemansgameは今回も2着に終わったが、レース展開を考えるとKing George VI Chase (G1)では巻き返しが期待されそうだ。Grand National (Premier Handicap)を勝ったCorach Ramblerはやはりここに入るとトップスピードの面でやや置いて行かれるところがあったが、とはいえ最後は巻き返していることを考えれば十分な内容だろう。連覇を狙ったProtektoratは全体的に飛越がいまいちで、早々に脱落し離れた4着に終わった。

 

Punchestown (IRE) Soft (Soft to Heavy in places)

〇 Beginners Chase 2m2f200y (Replay)

1. Gaelic Warrior (GER) J: Paul Townend T: Willie Mullins

Figarocを制して早々に前に出てきたGaelic Warriorが後続に大きなリードを取って引っ張ると、そのまま後続に15馬身差をつけて勝利した。Gaelic WarriorはこれがChasaeデビュー戦で、昨シーズンはBallymore Novices' Hurdle (G1)での2着やIrish Mirror Novice Hurdle (G1)の快勝など結果を残していた。どうにもこの馬の距離適性が見えないのだが、とりあえずChaseでの飛越は安定しており、Chaseデビュー戦としては十分な内容だろう。ただし昨シーズンは24fを走っていた馬ということを考えると、我慢しきれずに前に出てしまったというのは気になるところで、あとあと悪影響を及ぼさないことを願いたい。Novice戦線ではG1にも出走しており、これがChase2戦目のInothewayurthinkinが2着に入った。

 

Florida Pearl Novice Chase (G2) 3m (Replay)

1. Favori De Champdou (FR) (AQPS) J: Jack Kennedy T: Gordon Elliott

Flooring Porterが前に出る展開も、早々に落馬したChurchstonewarriorが絡んでくる。代わって前に出てきたFavori De Champdouが苦労して進むFlooring Porter以下を振り切って勝利した。2着にはSandor Cleganeが入った。

Favori De ChampdouはSaddler MakerのAQPSで、Chaseはこれが初勝利となった。Hurdleでは重馬場のLyons of Limerick Jaguar Land Rover Novice Hurdle (G2)を勝った馬で、やはりSoft以下の重馬場における24f戦で力を発揮するタイプだろう。ただし今回は空馬に絡まれて苦労していたFlooring Porterに対し、この馬は淡々とレースを運ぶことができたという面は大きそうで、馬場状態も含めてコンディションには注意しておきたい。そのFlooring Porterは例によって前に入ったのだが、空馬によって完全にリズムを乱されており、こればかりはどうしようもないだろう。案外であったのがAffordale Furyで、こちらはFlooring Porterのような明らかな不利はなかったのだが、さっぱりいいところなく大敗に終わった。

 

Morgiana Hurdle (G1) 2m160y (Replay)

1. State Man (FR) J: Paul Townend T: Willie Mullins

Gordon Elliottの2頭とWillie Mullinsの2頭の対決という構図であったが、逃げたのはFils D'Oudairies。しかしコーナーを回ってState Manが前に出ると、食らいついてきたEchoes In Rainを振り切って快勝。上位2頭はWillie Mullins厩舎の馬が占める結果となった。

State Manは昨シーズンはG1を4勝と気を吐いた馬で、Champion Hurdle (G1)こそConstitustion Hillに敗れているが、アイルランド16f Hurdleでは無敵を誇った馬である。今シーズンの始動戦として相手関係的にはほぼ勝負付けが済んだ感のある相手ばかりであったが、力量的には数段上であることを改めて示した。やはりこの馬にとって注目されるのはConstitustion Hillとの再戦であろう。夏場はAscot Gold Cupを含む平地競争を使ってきた牝馬Echoes In Rainが2着で、例によって後方からのレースではあったのだが、極端に引っかかるというところもなく落ち着いて走ることができていた。夏場に平地競争を使った反動がなければ今シーズンも期待したい。Jack KennedyのPied PiperがGordon Elliott陣営としては格上の馬であったが、コーナーから積極的に前に出ていった分か最後は苦しくなって4着。Sam EwingのFils D'Oudairiesが3着に入った。

 

11/26(日)

Punchestown (IRE) Soft

Risk of Thunder Chase 3m (Replay)

1. Birchdale (IRE) J: Simon Torrens T: Enda Bolger

PunchestownのBank Courseを使用するCross Country。レースは11歳のベテランVital Islandが引っ張る展開で、13歳のSinging Banjo、Blast of Koemanなどがついて行く。しかし残り4障害辺りから番手に並んでいったBirchdaleがVital Islandを振り切って勝利した。

Birchdaleは遡れば2022年にBulmers Secret Orchard Leopardstown Handicap Chase (Grade A)を勝った馬で、更に遡れば2019年にBallymore Novices' Hurdle (G2)をNicky Henderson厩舎の馬として勝利している。PunchestownのCross Countryは今年4月にDonohue Solutions Cross Countryで初めて走っており、その際は5着に敗れていたのだが、今回は結果を残した。今年に入ってもHandicap Chaseでちらほらと好走しているようで、Cross Countryに慣れてきたのであれば楽しみな存在になりそうだ。ベテランのVital Islandが2着で、CraonのGrand Crossではさっぱりレースについていけなかったのだが、慣れたコースであればこのくらいはやれるということだろう。長くHandicap Chaseを使ってきた6歳馬Mica Malpicが3着、4月にLadies Perpetual Cupを勝ったThree By Twoと続いた。今年のAintree Grand National (Premier Handicap)にも参戦したEnjoy D'Allenは押し上げ切れず5着。11st1lbという斤量を考えればもう少し上位まで食い込んでほしかった感がある。

 

Craddockstown Novice Chase (G2) 2m43y (Replay)

1. Imagine (FR) (AQPS) J: Jack Kennedy T: Gordon Elliott

Willie MullinsのUncle Philが逃げる展開も、これにImagineがついて行く。最後追い込んで来たLucid Dreamsを凌いで先に抜け出したImagineが勝利した。

字面的には似たような名前の馬がJapan Cupにもいたようだが、こちらは昨今の中東及びウクライナ情勢等からも想いを馳せるJohn Lennonの楽曲と同名である。ImagineはMontmartreのAQPSであり、Chaseはこれで2戦2勝とした。HurdleではFor Auction Novice Hurdle (G3)で2着に入った馬だが、Chaseでは今のところ高い能力を示しているようだ。最後追い込んで来たのはArcadioの産駒のLucid Dreamsで、母はDream OnというアイルランドNHFを勝ったデンマーク産馬である。比較的Chaseの経験は長いようだが、距離を伸ばしても面白いかもしれない。ここまでChaseで2勝を挙げているUncle Philが僅差の3着に入った。

 

John Durkan Memorial Punchestown Chase (G1) 2m3f150y (Replay)

1. Fastorslow (FR) J: JJ Slevin T: Martin Brassil

Galopin Des Champsの復帰戦として注目が集まっていた。レースは出走馬6頭中Willie Mullins陣営5頭のうちの一頭であるAppreciate Itが逃げる展開で、好位からFastorslow、Stattler。その後ろからGalopin Des Champs。Blue Lord、Asterion Forlongeは後ろから。Galopin Des Champsはどうにも飛越が微妙な場面が目立ち、下がって来たStattlerを交わしてBlue Lordとともに進出するも、ここから前の2頭が抵抗。逃げ粘るAppriciate Itを交わしてFastorslowが勝利した。Galopin Des Champsは3着まで。

Fastorslowは昨シーズンにイギリス・アイルランド未勝利馬ながらPunchestown Gold Cup (G1)でGalopin Des Champsを下して勝利をあげた馬で、そのレースがフロックでないことを改めて示した。どうにもまだこの馬ができることはよくわからないのだが、とはいえUltima Handicap (Premier Handicap)でもCorach Ramblerに対して11st9lbを背負って僅差の2着に入っており、シンプルなPunchestownのSpecialistとは考えにくいことは興味深い内容だろう。一方でLeopardstownでは結果を残せていないようで、引き続きこの馬の適性は注意深く検討する必要がありそうだ。2021年のSupreme Novices' Hurdle (G1)では後続に24馬身差をつける圧巻のレースを見せたAppreciate Itは久しぶりの好走で、本来は16f Hurdleで天下を取るかと思われた素質馬が戻って来たのであれば楽しみな内容だろう。比較的重い馬場において前々で運ぶことでこの馬の良さを出せるように思われる。注目されたGalopin Des Champsはどうにもいまいちなレース運びで、これまでのように圧倒的な運動能力で他を圧倒するレース運びは鳴りを潜めたレースとなった。Blue Lordは道中引っかかるような場面を見せており、スピード能力で進出するも最後は苦しくなって脱落。この馬は16fの方がよさそうだが、20fのペースに慣れてくればこの距離でもやれそうだ。Asterion Forlonge、Stattlerはいずれも距離不足だろう。

 

Auteuil (FR) Lourd (5.0)

Prix Renaud Du Vivier (G1)

Haies Pour tous poulains et pouliches de 4 ans. 3900m (Replay)

1. Losange Bleu (FR) J: Johnny Charron T: Dominique Bressou

レースはMartaline産駒のLosange Bleuが元気よく引っ張る展開で、これにWhymperなどがついて行く。好位から進出してきたJuly FlowerがLosange Bleuに迫るも、Losange Bleuがこれを振り切って勝利した。

Losange Bleuは4歳Haiesではトップクラスの馬で、春のPrix Alain Du Breil (G1)ではアイルランドのGala Marceauに敗れていたが、前走のPrix Pierre De Lassus (G3)では圧巻の勝利をあげていた。Martalineの産駒らしく重戦車のようなパワフルな走りを見せる馬で、全体的にやや飛越が遠すぎる場面もあったが、ここでは力の違いを見せる勝利であった。頑張ったのが2連勝で挑んできたAQPS牝馬のJuly Flowerで、初の大舞台ながら強敵相手にこれだけ迫れれば十分だろう。やはり上がり馬のAQPSであるJaponが3着に入った。既にこの路線の順位付けは決まっていたのだが、新たな馬がここにきて結果を残したことは喜ばしいことだろう。積極的にLosange Bleuを追いかけたMaxiosの産駒であるWhymperは最後苦しくなって5着。Zarak産駒の牡馬Carlton Du Berlaisも好位で進んだが、最後苦しくなって6着に終わった。母Carlita Du Berlaisの兄弟にはBonito Du BerlaisやNikita Du Berlaisが存在する良血馬で、強力な母系を考えると種牡馬としてのポテンシャルもありそうだが、どうだろうか。

 

Treviso (ITA) Tempo Bello Terreno Buono

〇 Amedeo Duca D'Aosta Euro 14,000 TRIO

per cavalli di 4 anni ed oltre (Cross Country - Condizionata - G.R.-Amazzoni-Fantini) 4750m (Replay)

1. White Wood (FR) J: Raffaele Romano T: Raffaele Romano

主に生垣障害及びSteeplechase Courseを使用するTrevisoのCross Country。レースはBroughton、White Woodなどが前に行くも、途中からイタリアのNormandy Dela Vegaが先頭に。そのままNormandy Dela Vegaは軽快に逃げるも、これを追いかけたWhite WoodがSanta Klara以下を突き放して快勝した。

White Wood、Santa Klaraは昨年のこのレースの1、2着馬で、今年はそれが逆転したことになる。White Woodは今年もGrande Steeplechase Di Roma (G3)にてチェコのGap Pierjiの2着に入るなど元気なようで、Premio Delle Nazioni (G2)では大敗していたが、今回はチェコの強豪相手に立派なレースを見せた。Velka Pardubicka等でも期待されたSanta Klaraは全体的に立ち回りが後手後手に回るところはあったのだが、もしかすると距離的な部分を気にして慎重に騎乗したのかもしれない。前走はスイスMaienfeldで勝利したNormandy Dela Vegaは積極的に立ち回るも最後捕まって4着。スイスのPersian Dollは特に見せ場は作れず大敗に終わった。

 

Corsa Siepi Di Treviso Euro 22,000 TRIO

per cavalli di 4 anni ed oltre (Siepi - Listed - Fantini) 3500m (Replay)

1. Ivo (GER) J: Lenka Neprasova T: Alzbeta Faltejskova

Ivoが前に出ていく展開も、途中からGrand De Thaixが先頭に代わってレースを引っ張る。そのままGrand De Thaixは逃げ込みを図るも、最終障害を越えて迫ったIvoがGrand De Thaixを凌いで勝利した。

Ivoはこのレースの昨年の2着馬で、前走のSteeplechase Di Treviso (Listed)ではLord Dragonの2着に入っていた。基本的にイタリアの重賞戦線ではやや厳しいようで、Listedクラスでといった立ち位置の馬である。今年になって結果を残している女性騎手Lenka Neprasovaとのコンビで結果を残しており、さらに昨年から開業した女性調教師Alzbeta Faltejskovaの管理馬と、なかなかユニークな存在と言えるだろう。Rail Linkの産駒でこれが移籍2戦目となるGrand De Thaixが2着。フランスではAuteuilのListedクラスでも走っていた馬のようだが、ひとまず新天地に目途をつける走りを見せた。ポーランド平地競争で実績のあるKsiaze Persjiが3着に入った。