にげうまメモ

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24/01/21 Weekly National Hunt / Jump Racing

1/21(日)

Lingfield (UK) Soft (Good to Soft in places)

Lightning Novices' Chase (G2) 2m (Replay)

1. Jpr One (IRE) J: Brendan Powell T: Joe Tizzard

第一障害で内に大きく斜飛したMatataの影響でDjeloが落馬。そのままMatataが淡々と逃げる形となるも、残り5障害辺りから前に出たJpr OneがMatataを振り切って勝利した。

Jpr OneはChaseはこれで2勝目とした。CheltenhamのArkle Challenge Trophy Trial (G2)では後続を完全に振り切るも最終障害で落馬に終わっており、そのパフォーマンスが評価されてHenry VIII Novices' Chase (G1)でも人気を集めていたようだ。最終障害を飛越してからややふらふらと走るところはあったが、内容的には完勝のものであろう。ただし2着のMatataも重賞実績がある馬ではなく、Arkleにおいても実力上位とは評価しきれないところが現状かもしれない。Matataは終始内に斜飛するところが目立っていた。Wayward Lad Novices' Chase (G2)の勝ち馬Master Chewyは終い伸びず4着。Noel Novices' Chase (G2)を含めて3連勝で挑んで来たDjeloは第1障害で不幸な落馬となった。

 

〇 Fitzdares Fleur De Lys Chase (Class 2) 2m6f10y (Replay)

1. L'Homme Presse (FR) J: Charlie Deutsch T: Venetia Williams

Class2ではあるが、LingfieldのWinter Million Festivalのメインレースとなる競走である。将来的には更なる昇格が実現して欲しいものだが、どうだろうか。レースはProtektoratが淡々と前に出る展開で、馬群は比較的固まって進行。逃げるProtektoratに競り掛けていったL'Homme Presseが残り3障害辺りで前に出ると、そのままProtektoratを振り切って勝利した。

L'Homme Presseは昨年のKing George VI Chase (G1)の最終障害での落馬以来初めてのレースとなったが強い競馬を見せた。元々24f Novice ChaseではBrown Advisory Novices' Chase (G1)の勝利を含め将来を期待されていた馬で、楽しみな馬が戻って来たと言えよう。Protektrat相手に4lbの斤量差をもらっていた分も差し引いて考える必要はあるのだが、とはいえこれだけの長期休養明けということを考えれば十分な復帰戦であったと思われる。そのProtektratは前走のCheltenhamのPremier Handicapでは後ろから行くレースを見せたのだが、今回は逃げの手に出ての2着に入った。どうにも引っかかり気味に走るところがあること、Wind Surgeryを複数回経ている馬だけに道中無理をさせたくないことは理解できるのだが、とはいえレーティング的には斤量を背負わざるを得ないことを考えると、なかなかレースの使いどころや戦術的には悩ましい戦いになりそうだ。Iwilldoit、Does He Knowなどは遅れての入線で、G1クラスでの実績のある強豪2頭が強い競馬を見せるレースとなった。

 

Thurles (IRE) Soft

Horse & Jockey Hotel Chase (G2) 2m4f35y (Replay)

1. Allaho (FR) J: Paul Townend T: Willie Mullins

淡々と前を走ったAllahoがそのままStattlerに13馬身差をつけて勝利した。Allahoはこのレース自体は2021、2022年に続き3勝目とした。今シーズンはKemptonにも遠征しKing George VI Chase (G1)ではHewickの3着にも入っているが、今回は距離を短縮してのレースとなった。King George VI Chase (G1)の負け方からもやや24fでは距離的に微妙なところもありそうで、距離的には20fの方がよさそうなところもあるのだが、とはいえ今年で10歳とそれなりに年齢を重ねている点は気がかりなところだろう。John Durkan Memorial (G1)ではさっぱりな結果に終わったStattlerが2着。昨年はIrish Gold Cup (G1)での2着もある馬だが、それ以前にはNational Hunt Challenge Cup (G2)を勝った実績もあり、路線としてはAintreeに向かう可能性もありそうだ。20fに戻してきたAppriciate Itはさっぱり走らず3着に終わった。

 

Pisa (ITA) Tempo Bello Terreno L. Pesante

Corsa Siepi Dei Quattro Anni - Euro 23,100 TRIO

per cavalli di 4 anni (Siepi - Listed Race - Fantini) 3200m (Replay)

1. Apex (IRE) J: Ondrej Velek T: Paolo Favero

Raffaele Romano陣営のKensington Squareが元気よく引っ張るもこれにぴったりとFirst Polarがついて行く。しかし直線を向いて馬群を割って出てきたApexがFirst Polarを退けて勝利した。

Apexは元々イギリスの平地競争を走ってきた馬で、昨年の9月からイタリアSiepiを使っている。SiepiではこれでCondizionataを含めて3戦3勝とした。First Polarに対して3kgの斤量差があった利はどうしても否めないが、とはいえイタリアPaolo Favero陣営からListed勝ち馬が出たことは喜ばしいことだろう。ここではすっかりおなじみになった陣営のFirst Polarが2着。元々はフランスにいたKaraktarの産駒で、AuteuilのListed競走への出走歴もあるようだ。Raffaele Romano陣営の2頭はPolicasta、Kensington Squareとあまり差のない3、4着に入った。

 

Gran Corsa Siepi Di Pisa - Euro 30,000 TRIO

per cavalli di 5 anni ed oltre (Siepi - Gruppo III - Fantini) 3500m (Replay)

1. Mauricius (FR) J: Josef Bartos T: Josef Vana Jr

Volkov JeloisにPaolo Favero陣営のDirham Emiratiが執拗に絡んでいく展開で、途中からDirham Emiratiが先頭に。しかしこれに競りかけていったMauriciusが途中でこれを競り落とすと、追いかけてきたPope以下を振り切って勝利した。

Mauriciusはもはやこの路線ではすっかりお馴染みになった馬で、昨年は計3レースのG1勝ちを含む6戦6勝と、もはや手が付けられない強さを誇っている。今回も71.5kgと一頭抜けたトップハンデを背負っていたが強い競馬を見せた。Maxiosの産駒であるスウェーデン生産馬Popeは健闘しての2着。この馬は今年で5歳になる馬だが、いきなりこのメンバー相手に2着というのは立派だろう。昨年までは世代トップクラスの力量を見せていた馬で、今年も引き続き期待できそうだ。どちらかというとすっかりフランスでお馴染みとなっているVolkov Jeloisは久しぶりのイタリアでのレースであったが、盛り返して3着に入ったようだ。