にげうまメモ

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19/04/04 National Hunt Racing

*Aintree Good to Soft

Manifesto Novices' Chase (G1) 2m3f200y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-04/aintree/518051/devenish-manifesto-novices-chase-grade-1

朝方は良い天気だったのだが、レースが近づくにつれ強い雨が降っていたようだ。Good to Soft表示でレースは開始されたが、途中からSoftへと変更された。

例によってGlen Forsaが先頭を伺う構えを見せるも、人気のLa Bague Au Roiが引っ張る形に。好位からGlen Forsa、Kalashnikov、Mengli Khan。残り5障害地点でミスをしたGlen Forsaは後退し、代わってKalashnikov、Mengli KhanがLa Bague Au Roiに接近。残り2障害でKalashnikovは大きなミスをするも、そこから立て直して先頭に代わり、最後は追いすがるLa Bague Au Roiを1馬身ほど凌いで勝利した。

馬場は極端に悪いというわけではなく、Richard Johnsonがペース配分をミスするはずもないのだが、早々からペースが上がることで最後は非常にタフな持久戦となった。Kalashnikovは昨シーズンのSupreme Novices' Hurdle (G1)及びTolworth Novices' Hurdle (G1)の2着馬で、Novice馬ながらBetfair Hurdle (G3)を勝利している素質馬。今シーズンはChaseに転向するも、案外飛越が安定せずにここまで重賞は未勝利、とくに前走のArkle Challenge Trophy (G1)は落馬に終わっていた。だいぶ飛越は良くはなっているのだが、やはり残り2障害の大きなミスをはじめとしてまだ飛越には不安があるようだ。極端に悪くなかった馬場と、やはり馬体から生み出される前への推進力が非常に高く、スピード能力で前に出たという印象だが、来シーズンに向けてはもう少し飛越技術がスピードについて行かないと厳しいだろう。ここまでChaseは無敗で来ていたLa Bague Au Roiは惜しい2着で、飛越に関してはこの馬が最も効率的で正確なものを見せていた。アイルランドのMengli Khanもやはり持っているものは非常に大きいのだが、やはり飛越技術がいまいちなのと、本来さほど脚が早いタイプではないのだろう。Bags Grooveは前に行った方がいい。Spiritofthegamesは途中でミスをしてそこから後退。Glen Forsaはミスをしてやはり立て直せず。

 

Doom Bar Anniversary 4YO Juvenile Hurdle (G1) 2m209y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-04/aintree/518052/doom-bar-anniversary-4-y-o-juvenile-hurdle-grade-1

Triumph Hurdle (G1)ではSir Erecがやや気の毒なことになってしまったのだが、その勝ち馬Pentland Hills、Supreme Novices' Hurdle (G1)に回ったFakir D'Oudairies、さらにBoodles Juvenile Handicap Hurdle (G3)を11st8lbを背負って勝ってきたBand of Outlawsが揃い、Juvenile Hurdleとしては珍しく異なるレースでその能力を示してきた馬が集まるレースとなった。人気はBand of Outlawsから。

レースはSong for Someoneがゆったりと逃げるも、これを嫌ったのか2周目からFakir D'Oudairiesが一気に先頭に代わり、後続を突き放す。しかしこれに接近してきたPentland Hillsが最終障害でこれに並びかけると、Fakir D'Oudairiesとの激しいたたき合いを制して勝利した。Christopher Woodが3着。Band of Outlawsは5着まで。

Fakir D'OudairiesはSupreme Novices' Hurdle (G1)では前に馬がいたことで勝負所でスムーズに加速が出来ず、結果的にKlassical Dreamからはやや離された4着に終わっていたのだが、もしかするとその当時の反省があったのかもしれない。積極的なレースで見せ場を作った。Triumph Hurdle Trial (G2)でも残り3障害辺りから進出することで後続を振り切るレースをしており、ある程度引っ張った方がよいという判断もあったのかもしれない。Pentland HillsはTriumph Hurdle (G1)の勝ち馬。Sir Erecの件があったため素直に評価しにくい内容ではなったのだが、Fakir D'Oudairiesと同程度か、むしろ馬群を縫って出てきた内容はFakir D'Oudairies以上に評価できるものである。やや行きたがって走る部分があるためかレース振りにはまだ注文はつきそうだが、Triumph Hurdle (G1)の内容はフロックとはもはや言うことはできないだろう。Coral Finale Juvenile Hurdle (G1)の2着馬AdjaliはTriumph Hurdle Trial (G2)の内容から考えればこの程度だろう。Band of Outlawsは終始難しいところに入ってしまったところはあるのだが、勝ち馬は似たようなところから伸びてきていたことを考えれば、これは言い訳の出来ない敗戦だと思われる。

 

Bowl Chase (G1) 3m210y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-04/aintree/518053/betway-bowl-chase-grade-1

Grand National (G3)からこちらに矛先を向けてきたBristol De Maiが先頭を伺う構えも、第4障害からKemboyが先頭に。そのままゆったりと進めると、残り2障害辺りから後続を振り切り、最後は9馬身差の快勝。2着争いは激しいたたき合いとなったが、Clan Des Obeauxが顔を出して2着に滑り込んだ。Balko Des Flos、Bristol De Mai、Road to Respectと続いた。

Kemboyはこれで今シーズンは4戦3勝とした。うちCheltenham Gold Cup (G1)は落馬に終わっているが、これは明らかに飛越時に狭いところに入ってしまった騎手のミスであり、飛越をミスしての落馬ではなく度外視できるものである。以前と同様にやや行きたがって走る部分があるようで、終始Ruby Walshが飛越に気を遣いながら進めているのだが、以前はちょくちょく見られたお行儀の悪さはだいぶ解消されているようだ。持っている能力はさすがに非常に高く、まだ7歳と若いことを考えればこれからの活躍が非常に楽しみな馬。King George VI Chase (G1)でサプライズを演じたClan Des Obeauxはさすがに見せ場を作った。さすがにKemboyの機動力は非常にハイレベルなものをもっており、勝ち馬には見劣ったもののしぶとく脚を伸ばしたレース振りは評価していい。Balko Des Flosは最終障害で大きなミスをするも3着まで踏ん張った。G1クラスでは少々足りない印象しかないのだが、ペースが落ち着いたことがよかったのかもしれない。Bristol De MaiはHaydockではないのでこんなものだろう。もう少し強気に運んでもよかったかもしれないが、馬場が良すぎたという面もあるかもしれない。Road to Respectは案外。Elegant Escapeはさっぱりだったが、さすがにこのような瞬間的な機動力を求められるレースは合っていないように思えるのと、さすがにそろそろお疲れかもしれない。

 

Aintree Hurdle (G1) 2m4f

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-04/aintree/518054/betway-aintree-hurdle-grade-1

Faugheenが逃げるも異常があったようで早々に途中棄権。代わってMelonがやや注文を付けて引っ張るも、残り3障害地点で落馬。代わってBuveur D'Airが先頭を伺うも、これとの叩き合いに持ち込んだSupasandaeがこれを凌いで勝利した。3着にはCh'tibello。

FaugheenはRuby Walshが後続の出方を気にしながら物凄く慎重に逃げていたのだが、どうやら心房細動だったらしい。故障の影響もあるようで、幾ら何でも全盛期と比べるとかなりパフォーマンスを落としており、さすがにそろそろ潮時なのではないだろうか。Supasandaeは前走のStayers' Hurdle (G1)を除けば全くといっていいほど崩れずに走っている馬で、嬉しいPunchestown Champion Hurdle (G1)に続きG1は2勝目とした。若干渋った馬場でしぶといロングスパートを武器にしており、この展開や馬場も向いた内容と言えるだろう。前走のChampion Hurdle (G1)ではまさかの落馬に終わっていたBuveur D'Airは見せ場は作ったのだが、本来苦手な重馬場で、本来は16fの方が良い馬であり、さらに落馬したMelonの煽りを食うなど、なにかと不幸なレースであった。ノドの影響とは思えないのだが、さすがに一瞬の機動力を武器にして戦ってきた馬であり、往年ほどの勢いにはないかもしれない。Ch'tibelloは格下であったが善戦した。Wind Surgery明けのCounty Handicap Hurdle (G3)を快勝しており、Wind Surgeryを経てパフォーマンスを向上させていた可能性がある。Melonはもったいない落馬だが、今日はどうにも飛越がいまいちであった。

 

Foxhunters’ Open Hunters' Chase (National) (C2) 2m5f19y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-04/aintree/518055/randox-health-foxhunters-open-hunters-chase-national-course

一旦は前にでたBurning Ambitionを差し返した12歳馬Top Woodが勝利した。離れた3着にはRoad to Tichesが入った。逃げたRoad To Romeは5着まで。