にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

22/03/13 2018年 Grand National Meeting 旅行記 ⑨ - Grand National Day -

f:id:virgos2g:20220211094657p:plain

*2018年 Grand National Meeting 旅行記

f:id:virgos2g:20220313131123j:plain

そんなわけでいよいよメインレース。この日の開催の通常のレース間隔は40分なのですが、第5レースの発走時刻が16時20分、第6レースの発走時刻は17時15分と、実に55分ものインターバルがあります。それもそのはず、Grand Nationalということで色々なセレモニーが行われます。ひとまずパドックに姿を現した騎兵隊。

f:id:virgos2g:20220313131439j:plain

早速馬がパドックに出てきます。この日の出走馬は全38頭。最大出走可能頭数は40頭なのですが、Regal EncoreとWalk In The Millの二頭がスクラッチしていました。

f:id:virgos2g:20220313131626j:plain

f:id:virgos2g:20220313132121j:plain

パドックの周囲にはたくさんの観客が集まります。パドックの中をたくさんの馬が周回します。Aintree競馬場のパドックはそれなりに広いのですが、さすがに38頭もの馬が出てくるとごった返します。とはいえこの大観衆の中、それも観客と馬との距離がこれほど近いにも関わらず、パドックで暴れたりする馬は一頭もおらず、どの馬も落ち着いて周回しているのはさすがといったところではないでしょうか。

f:id:virgos2g:20220313132325j:plain

レーシングプログラムは一目でGrand Nationalの出走馬を見ることが出来るよう、このレースだけは見開きで作られています。とはいえ、レース中にこのページを見ながら馬を探している余裕はないわけですが...。

f:id:virgos2g:20220313133800j:plain

とにかく馬が来る。馬が来たと思ったら馬が来る。ひっきりなしに馬が来る。

f:id:virgos2g:20220313133921j:plain

f:id:virgos2g:20220313134005j:plain

f:id:virgos2g:20220313152940j:plain

こっち見てる。

f:id:virgos2g:20220313134157j:plain

パドックには簡単な柵があるだけなので、このくらいの距離まで馬が来るのです。日本のパドックはどうしても安全性に配慮しているせいか馬との距離が遠いのですが、Aintree競馬場ではこの距離まで接近することが可能です。写真は面白画像になっていますがこの馬はCarlingford Lough。現役生活を通じて、Irish Gold Cup (G1)の連覇をはじめG1を4勝した名馬。そんな名馬がこの距離に来るのです。鼻血出る。

f:id:virgos2g:20220313134858j:plain

さて、ひっきりなしにやってくる馬を観察していると、騎手がぞろぞろとパドックに姿を現します。

f:id:virgos2g:20220313134956j:plain

f:id:virgos2g:20220313135013j:plain

f:id:virgos2g:20220313135049j:plain

要するに記念撮影タイムですね。Grand Nationalの発走前には、Winners Enclosureで騎手の記念撮影が行われます。

f:id:virgos2g:20220313135144j:plain

一方でその横を淡々と周回し続ける馬。

f:id:virgos2g:20220313152004j:plain

いちおう人気になっていたのはアイルランドのTotal Recallという馬。このシーズンのMunster National (Grade A)、Ladbrokes Trophy (G3)と連勝した馬ですね。Cheltenham Gold Cup (G1)では落馬に終わっていましたが、このシーズンに一気に力をつけた勢いのある上り馬として期待されていました。

f:id:virgos2g:20220313152725j:plain

やたらと目立つ馬が来ました。Baie Des Ilesという牝馬。2017年のGrand National Trial (Grade B)を勝った馬ですね。とにかく白くて目立つ。Katie Walshとのコンビで戴冠を目指します。

f:id:virgos2g:20220313153037j:plain

f:id:virgos2g:20220313153112j:plain

f:id:virgos2g:20220313153152j:plain

白い。

f:id:virgos2g:20220313153410j:plain

f:id:virgos2g:20220313153441j:plain

皆様お揃いのGrand Nationalジャンパーを着用しているのですが、目立ってお洒落な陣営が表れました。Captain Redbeardの陣営。この年はPeter Marsh Handicap Chase (G2)で2着に入り、馬にも勢いがあったようです。

 

f:id:virgos2g:20220313135415j:plain

出走馬が続々と本馬場に向かいます。ひとまず第1障害まで下見に行き、そこからスタンド前の待ち合わせ地点に向かうという流れのようです。

f:id:virgos2g:20220313135627j:plain

f:id:virgos2g:20220313135536j:plain

続々と集合していく各馬。

f:id:virgos2g:20220313135736j:plain

こちらはもはや満員御礼。Aintree競馬場はGrand Nationalについて、"The world is watching"とか"From Toronto to Tokyo this is the race the world stops to watch."とか*1、俺たちが世界の中心だとでも言わんばかりに壮大な煽り文句を繰り出してくるのですが、それもそのはずといったところでしょう。

f:id:virgos2g:20220313140121j:plain

と、いうわけでスタートです。

 

レース回顧は以下の記事で。

18/04/14 National Hunt Racing - Grand National Result - (にげうまメモ)

まず、レース映像を映すモニターは小さくてよく見えません。次に、肝心の実況はAintree競馬場に集まった競馬ファンの全力の大歓声にかき消されてよく聞こえません。そしてレースは最大40頭のハンデ戦、世界最高峰の競馬は世界最高峰にカオスで情報量過多な競走です。というわけで、現地でまともにレースの全てを把握することは不可能です。中の人はLord Windermereという馬を気にしていたのですが、突如空馬の状態で中の人の前に現れました。

f:id:virgos2g:20220313140322j:plain

f:id:virgos2g:20220313141119j:plain

f:id:virgos2g:20220313141135j:plain

f:id:virgos2g:20220313141221j:plain

レース直後。勝ったTiger Rollと同厩舎のBless The Wings。

f:id:virgos2g:20220313141315j:plain

f:id:virgos2g:20220313141401j:plain

f:id:virgos2g:20220313141443j:plain

勝った人馬がWinners Enclosureに帰ってきます。

f:id:virgos2g:20220313141636j:plain

f:id:virgos2g:20220313141710j:plain

恒例の水飲みタイム。

f:id:virgos2g:20220313141811j:plain

f:id:virgos2g:20220313141829j:plain

表彰式ですが、完全に力尽きたので遠目から眺めることにします。

 

f:id:virgos2g:20220313144559j:plain

f:id:virgos2g:20220313144710j:plain

f:id:virgos2g:20220313144831j:plain

f:id:virgos2g:20220313144845j:plain

勝ったTiger Rollは当時単勝11倍の2番人気。CheltenhamのGlenfarclas Cross Countryを連覇してのレースで、後に2019年もGrand National (G3)を連覇することになります。残念ながら斤量面で折り合いがつかなかったり、2020年はGrand National (G3)自体が中止になったりとGrand National3勝目は叶いませんでしたが、イギリス・アイルランド競馬史に残る名馬となりました。