にげうまメモ

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24/03/24 Weekly National Hunt / Jump Racing

3/23(土)

Aiken (USA) Good

〇 The Imperial Cup. Sport of Kings Hurdle Stakes

Two Miles and One Furlong over National Fences. $35,000 (Replay) (Facebook Live)

1. West Newton (GB) J: Harrison Beswick T: Richard Hendriks

この日から始まったアメリカ障害競馬シーズン。National Steeplechase Associationのレース映像のアップロードは通常かなり遅いため、Facebook Liveのポストへのリンク先を掲載する。レースはWest Newtonが前に行く展開も途中から持ったままでCaramelisedが先頭に。そのままCaramelisedは逃げ込みを図るも、再度追い上げてきたWest Newtonがこれを捉えて勝利した。

West Newton自身はイギリスからの移籍馬だが、イギリス時代は平地競争に出走していたようだ。2019年にアメリカ移籍したのちはHurdleに参戦し、そこからじわじわと力をつけて昨年4月にDaniel Van Clief Memorial Stakesを勝利している。その後のG1路線ではさすがに厳しかったようだが、Great MeadowのDavid L. Zeke Ferguson Memorial (G2)ではSnap Decisionの2着に入っていたようだ。ひとまずシーズン初戦をトップハンデの158lbを背負って勝ち切ったことは歓迎材料だが、一旦はCaramelisedにスピード面で突き放される場面があったことは気になる内容である。やはりイギリスからの移籍馬であるCarqamelisedが2着に入った。昨年はCarolina Cup Hurdle Stakesを勝った馬で、乗り方次第では勝利もあった内容だろう。元々はGordon Elliott厩舎に所属し、2019年にIrish Independent Hurdle (G3)を勝ったSoviet Pimpernelがじわじわと差を詰めて3着。この中では唯一のアメリカ生産馬で、平地時代には重賞競走にも出走したCibolianは大きく離れた4着の入線となった。昨年のこのレースを勝利したThe Insiderも約1年ぶりに出走していたのだが、こちらは早々に脱落して途中棄権と、やや心配な復帰戦となった。

 

3/24(日)

Ascot (UK) Good

〇 Veterans' Handicap Chase (Class 2) 2m7f180y (Replay)

1. Sam Brown (GB) J: Freddie Gingell T: Anthony Honeyball

Two For GoldとSam Brownが並んで引っ張る展開も最終コーナーから後続が殺到。一旦は前に出たTwo For Goldだが、内から再度復活してきたSam BrownがTwo For Goldを抑えて勝利した。

Sam Brownは今年1月のVeterans' Chase Series Finalを勝利した馬で、その後はDenman Chase (G2)、Coral Trophy (Premier Handicap)と好走していた。今回は再度10歳以上限定戦に戻って結果を残した。一時は完全に不振に陥っていた高齢馬だが、今シーズンになって再度その活力を取り戻しており、今回も最後までしぶとく走り続ける良い意味で高齢馬らしいレースを見せてくれた。11歳馬Two For Goldが2着で、勝ち馬とは3lbの斤量差があったことを考えるとこの馬もまた価値のある2着だろう。10st12lbの軽量馬Certainly Redが最後差を詰めて3着に入った。

 

Auteuil (FR) Lourd (4.6)

〇 Prix Alcide (Classe 2)

Haies Pour poulains entiers et hongres de 4 ans, n'ayant pas, en courses à obstacles, couru trois fois. 3600m (Replay)

1. Gardien De Musee (FR) J: Gabin Meunier T: Yannick Fouin

好位から進めたGardien De Museeが直線に入って先頭に立つと、そのまま後続に19馬身差をつけて快勝した。Gardien De MuseeはこれでHaiesはCagnes-Sur-MerのClasse4から2連勝とした。内容的にはこの重馬場をただ一頭最後までスプリントをかける体力が残っていたというレースで、最後は脚色がいっぱいになった後続に対して目立った伸び脚を見せていた。AuteuilのHaiesで3戦2勝という成績を残したChoeur Du Nordの産駒として楽しみな存在だろう。National Defense産駒の牡馬Attack Massiveが最後まで頑張って走って2着に入った。デビュー当時は平地の1マイル戦を使われていたex-flat horseだが、レース振りに進境が見られるのは喜ばしい内容である。

 

Prix Hypothese (G3)

Haies Pour tous chevaux de 5 ans et au-dessus. 3900m (Replay)

1. Losange Bleu (FR) J: Johnny Charron T: Dominique Bressou

例によって前に行くかと思われたKapteenを制してLosange Bleuが前に出てくる展開。KapteenはLosange Bleuに絡んでいくもLosange Bleuが譲らずこの2頭で後続を突き放す恰好となる。そのままついてきたKapteenを振り切ったLosange Bleuが直線に入って追い上げてきたJuly Flowerを凌いで勝利した。Irish Vocationが3着に入った。

Losange Bleuは昨年のPrix Renaud Du Vivier (G1)の勝ち馬で、これが今年の始動戦であった。例によって途中から加速を掛けていったKapteenを振り切っての勝利はなかなかに高い能力を伺わせるもので、やや道中楽をしていた後続との展開的な厳しさの差異は明確であろう。昨年のPrix Alain Du Breil (G1)ではアイルランドのGala Marceauに敗れているが、今年の走りが楽しみになるレースであった。Prix Renaud Du Vivier (G1)の2着馬July Flowerが2着。Voiladenuoの産駒のIrish Vocationが3着で、昨年9月からHaiesに参戦した馬としては頑張った方だろう。昨年のPrix Maurice Gillois (G1)の勝ち馬Amy Du Kiffは4着に終わったが、おそらくこの馬にとっては一叩きの内容であったと思われる。昨年のGrand Prix D'Automne (G1)にてThelemeから離れた2着に入ったIne Anjouはいいところなしの大敗に終わった。