にげうまメモ

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19/11/23 National Hunt Racing

*Ascot Soft

Christy 1965 Chase (G2) 2m5f8y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-11-23/ascot/552403/christy-1965-chase-grade-2

CyrnameとAltiorの対戦ということで期待されたのだが、レースはゆったりと逃げたCyrnameが少しずつペースを上げ、最終障害を越えてAltiorを振り切り勝利した。その他で唯一の出走馬となったSolomon Greyは最初から2頭を追いかけて行くことなく、淡々とレースを進めて完走した。

Cyrnameは昨シーズンのC2ハンデ戦からAscot Chase (G1)を含む3連勝とした。比較的ストライドの柔らかい持続型のスピードを持つ馬のようで、これが柔らかい当たりのHarry Cobdon騎手との手が合っていること、さらに前半から積極的にレースを進めることで、この馬の柔らかいストライドを持続的に繰り出すことに成功している。Ascot Chase (G1)の後に実施したWind Surgeryの影響はないようで、レースの内容としては完勝であった。このあとはKing George VI Chase (G1)に向かうようで、少なくとも今日のような落ち着いた走りが出来るのであれば距離的には問題ないだろう。一方のAltiorは初の21fということだが、20連勝はならず障害競走は初の黒星となった。重馬場となると若干苦にするところもあるようで、いきなりの距離延長ということもあり堪えたかもしれない。また、現役2度目のWind Surgeryを今年のCelebration Chase (G1)のあとに実施している点もやや気になるところ。今回の結果で距離延長がマイナスと判断するのはやや早計に過ぎる感もあるが、とりあえず次走のレース選択には注目したい。

 

Coral Hurdle (G2) 2m3f58y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-11-23/ascot/552404/coral-hurdle-grade-2-registered-as-the-ascot-hurdle

Lil Rockerfellerがハナに行くもなかなか進んでいかず。最終コーナーを回ってするするとCall Me Lordが先頭に立つも、これを最後にIf The Cap Fitsが捉えて勝利した。

If The Cap FitsはStayers' Hurdle (G1)から連勝とした。16fでもある程度の実績はあるのだが、どちらかというと持続的な脚を繰り出してくる辺り、距離的にはこのくらいあった方がいいのだろう。Long Walk Hurdle (G1)に向かうのであれば面白い一頭。Call Me Lordは見せ場を作ったが、最後はやや苦しくなりIf The Cap Fitsに交わされてしまった。Ascotの競馬場は直線に坂があるためその影響もあるのだと推測されるが、脚の使いどころはやや難しそうな印象を受ける。Lil Rockerfellerは相当ズブくなっているようで、とりあえず3着に残っている辺りさすがにしぶといようだが、今回は騎手が散々押していく場面が見られた。Roksanaは全く走らず。

 

*Haydock Good to Soft

Betfair Chase (G1) 3m1f125y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-11-23/haydock/551549/betfair-chase-grade-1-registered-as-the-lancashire-chase

3連覇のかかったBristol De Maiが淡々と逃げる展開。Frodon、Ballyopticは早々に脱落するも、これに忍び寄ってきたLostintranslationが最終障害を越えてこれを競り落とし勝利した。Frodon、Ballyopticは遅れた。

Bristol De MaiはやはりHaydockだと別馬のような走りを見せる。Lostintranslationは昨シーズンのAintree競馬場でMildmay Novices' Chase (G1)を勝ってきた馬。一瞬のキレというよりは持続的なスピードを武器とする馬であり、どちらかというと一瞬のスピードを持つDefi Du Seuil、La Bague Au RoiなどにはNovice戦線では分が悪かったのだが、やはりSeniorのペースとなるとこのようなタイプが生きてくる。特にHaydock競馬場のBristol De Maiのストライド持続能力に最後まで持ったままでついて行ったのは特筆すべき内容である。Bristol De Maiはさすがにこの競馬場は向くのだが、最後のスピードの面でLostintranslationに分があった。本来馬場は悪くなったほうがこの馬にとってはやりやすいのだが、SoftくらいまでならLostintranslationは問題なくこなせそうなところ、勝ち馬の能力の高さを褒めるべきレースである。

 

*Gowran Park Heavy

Beginners Chase 2m4f

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-11-23/gowran-park/553252/irish-stallion-farms-ebf-beginners-chase

好位から進めたLaurinaがそのままMinella Indoを突き放して勝利。

Laurinaは2018年のIrish Stallion Farms EBF Mares Novice Hurdel Championship Final (G1)をはじめ、Hurdleでは8戦6勝の成績を残した馬で、これがChaseは初戦であった。今年のChampion Hurdle (G1)に出ていても本命視されるクラスの馬なのだが、ひとまずここは危なげないレースを見せた。Novice戦線においては非常に楽しみな一頭となるだろう。昨シーズンのAlbert Bertlett Novices' Hurdle (G1)、Irish Daily Mirror Novice Hurdle (G1)と連勝を飾ったMinella Indoは見せ場を作ったのだが、さすがに相手が悪かった。この馬はむしろ距離を延長した方が良いだろう。