にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

21/12/30 2017年 Cheltenham Festival 旅行記 ① - 移動編 -

f:id:virgos2g:20211229135134p:plain*2017年 Cheltenham Festival 旅行記

2017年のCheltenham Festivalに現地参戦してきました。同行者や現地の友人などいるわけもなく、海外は久しぶりでイギリスは初めてだったので、なかなかに不安な旅行でしたが、とはいえ行ってしまえば意外となんとかなるものです。これはその遠征記録。単独で海外旅行をする人というと、英語が堪能で行動力があり、咄嗟の機転と度胸もあり、海外慣れしていて、旅先であった人ともすぐに仲良くなって...... というアクティブでポテンシャルの高い人を思い浮かべるかもしれませんが、以下の旅行記は、数週間一切外出せず誰とも会話しなくても平気、電話に出ることはなくLINEやメールの返事も怪しいような、そんな社会生活が危うい程度には社交性が欠如した引きこもり、しかも英語は中学生レベルの人間による記録と捉えて頂ければ幸いです。

 

f:id:virgos2g:20211229140936j:plain

まずは日本からCheltenhamまでの移動編。朝に東京を出て、あちらの夕方にCheltenhamに着くくらいのタイムスケジュールとなりまます。

日本からはBritish Airwaysの直行便を利用しました。大体12時間くらいのフライトになります。添乗員さんは日本語が通じる人もいますが、基本は英語。非常に平易な英語を喋ってくれるので、食べたいものや飲みたいものを大きな声で言えばまず通じます。というかこの道中、頑張って英語らしい英語(とわたしが思いたい英語)を喋るよりも、カタカナ英語で元気よく喋った方がよく通じました。ここで早速英語力の乏しさと社交性のなさが露呈します。ちなみに機内サービスには日本語吹き替えの映画もありますが、中の人はスマホに入れておいた三者三葉*1ガヴリールドロップアウト*2を見ていました。ポンコツお嬢様可愛い。ヴィーネちゃん尊い。往路ではイギリスみを高めるために英語版の"La La Land"も見ていたので許してください。

f:id:virgos2g:20211229141904j:plain

そんなわけでHeathrow空港。通路にこんな巨大パネルがある辺り、イギリスに来たなという気持ちになります。空港はやたらと広いですが、とりあえず慣れていそうなサラリーマンの後ろにくっついて行きます。もしくはおそらく卒業旅行と思しき女子大生軍団。もちろん、後者の移動速度は大変に遅いですが。

かの評判の悪い入国審査は余裕で1時間以上かかりました。13時くらいに空港に到着して、入国審査を突破したのは15時くらい。イギリス人やEU諸国の人、及びそれ以外の人とで窓口が分かれているのですが、それ以外の人のところには他の窓口が終わってから入国審査官が回ってきていました。その他のところは長蛇の列だったのに、後回しにされているようではそりゃ時間がかかりますわな。聞かれたのは滞在地、滞在期間、滞在目的、帰りの航空券とホテルの予約の有無、それから家族構成と仕事の内容だったような。ちなみにときどき連行されている人がいました。連行基準は謎です。

f:id:virgos2g:20211229142917j:plain

"Welcome to Heathrow"じゃねーよ、早くこの空港は突破したいんだよ、と毒突きながらバス乗り場へ向かいます。

f:id:virgos2g:20211229142328j:plain

Heathrow空港からCheltenham市街地まではNational Expressを利用しました。National Expressとは要するに高速バス。なんとこのバス、素晴らしいことに引きこもりの最大の味方、事前予約ができます。予約画面を印刷して、バスの運転手に見せれば問題ありません。Cheltenhamまでは鉄道も使えますが、Cheltenham Spa Stationはやや市街地から外れるので、少々時間はかかりますが、なにも考えずに行くのであればNational Expressは楽かもしれません。バス車内ではfree wifiも使えます。その場でユーザー名とメールアドレスを登録すればOK。ちなみにトイレもついていますが、ずっとおっさんが入っていました。便所飯かな。

f:id:virgos2g:20211229143059j:plain

National Express車内。まぁバスですね。特筆すべきことはありません。

f:id:virgos2g:20211229142537j:plain

トイレにこもっていたおっさんは催促したら出てくれました。めでたしめでたし。そんなわけでCheltenhamの市街地に到着。ここからホテルまで歩きます。

f:id:virgos2g:20211229143335j:plain

なぜかカメラに入っていた写真ですが、おそらく中の人はこの像に芸術性を感じたのでしょう。

ちなみにCheltenham Festivalの期間、この辺りのホテルはとにかく早い時期に埋まるので、可能であれば前年の秋くらいには予約しておいた方がいいです。とにかくこのCheltenham Festivalを少しでも快適に過ごそうと思うのであれば、Cheltenham市街地のホテルを確保することがとてもとても重要です。ちなみに、市街地内にはバスが網の目のように走っていますし、端から端まで10分くらいで歩けるような小さな町なので、移動は非常に容易です。ただしお洒落に段差が多いので、巨大なスーツケースを持った移動はやや面倒だった記憶が。バリアフリーという概念は一体どこに行ったのでしょうか。

 

f:id:virgos2g:20211229145244j:plain

Cheltenham市街地から競馬場までは直通のバスが出ています。料金は往復で5ポンドだった記憶。バスの近くでおっさんがチケットを売っています。適当に歩いていたらそれっぽいバスがあったので乗ったのですが、確かRodney RoadのLloyds Bankの角の辺りから乗ったような記憶があります。なおCheltenham市街地は、車の通れる道と歩行者のみの道が混在しているのでややこしいです。

Cheltenham Festivalの期間の町はお祭り状態。朝からパブで酒を飲んでるおっさん軍団がいます。なにして暮らしてるんだあいつら。ブックメーカーも写真のようなパネルを出したり、妙な格好をしたたくさんの売り子さんが街に繰り出して頑張っています。なんか日本人的にはいまいち着ぐるみが可愛くないんですが、イギリス人にとっては可愛いのでしょうか。

f:id:virgos2g:20211229145451j:plain

f:id:virgos2g:20211229145516j:plain

バスは例によって2階建てのアレ。朝はガラガラですが帰りは満員。日本人は珍しいので、隣の人が気さくに話しかけてくれます。謎のドリンクをもらいそうになりましたが、チップを要求されちゃかなわんので回避。おばちゃんありがとね。

ちなみに、中の人はCheltenham市街地にホテルを確保していたので、競馬場とCheltenham市街地を往復するバスで競馬場に向かいました。このバスは隣のおばちゃんと日常会話をしたりと、実に平和で快適。しかしながら、本来Cheltenhamは小さなCotswolds地方の田舎町。当然ホテルなど多くはなく、近郊のBirminghamやBristolに宿をとる場合もあるかと思います。Birminghamからは電車でCheltenhamに向かいますが、この電車はどうやら酔っ払い続出の大混雑で地獄絵図だそうです。朝から酔っ払っているらしいですよ。さすがはイギリス紳士。この辺りの事情は海外競馬ニュースch(@worldkeibanews)の「海外の好きな競馬場&やばい競馬場を語る回@ニュースchメンバー勢揃い」の回にて、アイルランド担当のSatieさん(@polkamazurka)が話してくださっているので、是非お聴きください。ちなみにSatieさんとは話すことが被りましたが、事前に打ち合わせ等は一切していません。

f:id:virgos2g:20211229150235j:plain

そんなわけでぼんやりバスに乗っていると、概ね10分くらいでCheltenham競馬場に到着します。市街地からは頑張れば歩ける距離。競馬場の前には入場券を売っている人がいますが、これは所謂ダフ屋というやつですね。入場券(特にGold Cup DayのClub Enclosureという一番良いエリア)は売り切れることが多いので、事前に購入しておくことをお勧めします。また、途中で謎の花を配っているおばはん軍団がいますが、下手に受け取ってしまうと20ポンド要求されるので全力で無視しましょう。コツは目の前のガタイのデカいおっさんの後ろにぴったりと付くことです。素直な中の人は受け取ってしまい、しばらく付きまとわれました。貧乏な大学院生から20ポンドも毟り取ろうとするとは。ちなみに入り口では手荷物検査があり、ビールをはじめとする飲食物は一切持ち込めません。

ちなみに帰りもバスになります。いちおう行きで買った半券を準備しておきますが、競馬場からバス乗り場まで100メートル以上の長蛇の列が発生し非常に混雑しているので、もはやどさくさに紛れて持っていなくても乗れる気がします。気がするだけなので乗れなくても責任は取りません。

イギリス人は礼儀正しいと言いますが、平気で列の割り込みはするわ、酔っ払っているわ、集団で歌っているわで、競馬場の帰り道としては日本人の方が圧倒的に大人しいです。この酔っ払いが競馬場の出口に向かって100メートル以上の長蛇の列を作り、バスにはこの酔っ払いこれでもかと詰め込まれています。もはや地獄絵図。バスの中ではどこかの集団が歌い始めると全員でなにかしら歌っています。高らかに歌い歌えばフレンズ。歌詞は適当で大丈夫です。サビ以外の部分はみんなわかっていないようで声が小さくなります。なお競馬場で彼らは散々ビールを飲んでおりまして、催したおっさんは信号で停止したバスのドアを無理やりこじ開けて立ちションしていました。車内からは喝采があがった模様。