にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

20/05/03 Weekly National Hunt / Jump Racing

*障害競馬回顧 2020/04/27-05/03

ゴールデンウィーク明けには緊急事態宣言の延長が濃厚となった日本では今週も引き続き無観客開催となりましたが、春の天皇賞が行われるなど、いよいよ上半期のG1シーズンが始まりました。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響で競馬開催を中止している海外でも少しずつ競馬再開に向けた動きが出てきたところですが、ひとまず下記のページに適宜競馬開催日程を追記していく予定です。ところでここのページ、適当に3秒くらいで考えたタイトルを未だに使っているのでなにかセンスのある名前に替えたいのですが、なにかいいアイデアありませんかね。

 

競馬開催情報

Crystal Cup European Cross Country Challenge anulowany / cancelled (torpartynice)

欧州Cross Country SeriesのCrystal Cupは中止となったが、Wroclawで行われる同名のCross Country競走は予定通り行われる予定らしい。もっとも、今後の状況次第で更なる変更も見込まれることには注意しておかなければいけないのだが。現時点で、Crystal Cupの競走としては、フランスで4月に行われるGrand Steeplechase Cross Country de Fontainebleauと、ベルギーで8月末に行われるING Grand Steeplechase des Flandresの中止が決定している。

Informace Jockey Clubu ČR k zahájení dostihové sezóny (Dostihy.cz)

チェコ競馬は5月18日のMost開催から始まるそうだ。本来は5月の頭からスタートする予定であったチェコ競馬開催は新型コロナウイルス感染症の影響で延期を余儀なくされていた。

Iroquois Steeplechase Cancelled (Iroquois Steeplechase)

残念ながら今年のIroquois Steeplechaseは中止になった。テネシー州のNashivilleにて行われるG1競走は通常5月の中旬が予定されており、アメリカ国内調教馬だけでなくアイルランドなどからも参戦馬を集めていた。

 

5/2(土)

福島(日本)良

〇 障害4歳以上未勝利 2770m

1. フォワードカフェ J: 石神深一 T: 和田勇介

2. メジャーリーガー J: 草野太郎 T: 松山将樹

向こう正面からするすると動いたフォワードカフェが後続に2秒ほどの差をつける圧勝とした。ここまで障害は6戦して2着3回、3着3回と惜敗続きだった馬だが、ようやくここで惜敗続きにピリオドを打つ勝利となった。飛越技術はさすがにここでは抜けており、マンハッタンカフェ産駒らしい比較的緩いストライドを持った馬だけに、このストライドの持続性能を活かすような競馬が出来ればオープンクラスでも戦えるだろう。2着には地方から転入しこれが障害5戦目となるメジャーリーガーが入ったが、転入直前は大井競馬のB3ですら大敗していた馬だけに、平地で頭打ち気味の馬ばかりとはいえ中央場所の平地競争で戦ってきた馬が多いここにおいては、平地のスピードの面でかなりのビハインドがあるように見える。

 

〇 障害4歳以上オープン 2770m

1. シゲルピーマン J: 植野貴也 T: 湯壺幸雄

2. ビッグスモーキー J: 白浜雄造 T: 清水久詞

3. ホシルミエール J: 北沢伸也 T: 庄野靖志

4. メイショウタンヅツ J: 佐久間寛志 T: 藤沢則雄

4コーナー辺りで一気に押し上げたシゲルピーマンが、前で抵抗するビッグスモーキー以下を抑えて勝利した。シゲルピーマンは2019年1月に障害未勝利卒業後は長いことオープンクラスで戦っていたが、中山新春JSの3着が最高であまり良いところがなかっただけに、やや波乱の結果となった。後方から押し上げていくレースがこの馬の戦法のようだが、さすがに相手が強くなるとこの競馬では苦しいだろう。もう少し前々から運ぶことが出来ればよいのだが。ビッグスモーキーは逃げたメイショウバイタルを見ながらの競馬であり、ひとまずこの馬のやるべきことはやったように見える。

 

5/3(日)

福島(日本)良

〇 障害4歳以上未勝利 2770m

1. クリノライジン J: 小野寺祐太 T: 荒川義之

2. コウユーホクト J: 大江原圭 T: 竹内正洋

中止 メイプルキング J: 石神深一 T: 加藤士津八

向こう正面から上がっていったクリノライジンがコウユーホクトを抑えて勝利した。クリノライジンは祖母には2000年の報知杯4歳牝馬特別 (G2)の勝ち馬で、同年の桜花賞でも大いに期待された素質馬サイコーキララがいる血統だが、中央の平地では全くいいところがなく、園田のC1で勝ち鞍がある程度といった実績しか残せず、今年の2月から障害に参戦していた。父トゥザグローリーの良くないところを受け継いでしまったのか、その走りはパワーはあるものの鈍重で日本のスピード競馬に対応できないのはやむなしといったところだが、障害競走においてはそのパワーがかえって生きているようで、ここのところは安定した競馬を続けている。コウユーホクトはこれで障害8戦目だが、通算4回目となる2着。メイプルキングは積極的に運んだが、コウユーホクトにやや競り潰される形で先頭集団から脱落した。最終障害で落馬したが、これは凡ミスの類だろう。

 

その他

Popular grey mare Ma Filleule dies aged 12 following colic complications (Racing Post)

2014年のTopham Chase (G3)の勝ち馬であるMa Filleuleが残念ながら亡くなったそうだ。Topham Chase (G3)での勝ち星の他には、2014-15シーズンは牝馬ながらG1路線にも参戦し、Ryanair Chase (G1)ではUxizandreの2着と健闘している。少なくともMartalineとDoctor Dinoの産駒がいる。