にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

20/05/10 Weekly National Hunt / Jump Racing

*障害競馬回顧 2020/05/04-05/10

残念ながら例年から1日減らして2日間の開催となったオーストラリアWarrnamboolのMay Carnivalですが、Grand Annual Steeplechaseを始め数々の熱戦が展開されました。Grand Annual Steeplechaseを勝ったAblazeはこのあとGrand National Steeplechaseに向かうプランが浮上している上に、来年は国外というオプションもあるようで、今後の活躍が楽しみですね。日本では新潟に舞台を移して障害競走が行われ、セレクトセールで高額で取引された血統馬の参戦で話題を集めました。

 

競馬開催情報

Changes to jumps and highweight schedule announced (Racing Victoria)

障害騎手と平地騎手の接触を避けるため、本来は障害と平地混合開催となるWarrnamboolのMay Carnivalを、障害専門の開催日と平地専門の開催日の2日に分割したRacing Victoriaであるが、引き続きVictoria州障害競走スケジュールに変更が加えられることが発表された。記事中には競馬開催の集約等の障害騎手と平地騎手の接触を最小限にするための方策が挙げられている。

Neustart in Hannover (Turf-Times)

ドイツ競馬は5/7(木)のHannover開催から再開されることになった。ただし、日本等と同様に無観客開催であり、土曜日に予定されていたMünchen開催はキャンセルされるなど、状況としては流動的なようだ。

Ripartenza in Italia: Tutto tace, ipotesi ripartenza a Giugno. Ecco il perchè..  (Mondoturf)

イタリア競馬の再開は6月になる見込みのようだ。Merano競馬場の開催は本来5月18日からスタートする予定であるが、見通しとしては不透明だろう。

French racing survives 11th hour football opposition as Macron gives all-clear (Racing post)

サッカーの影響で直前までごたごたのあったフランス競馬だが、当初の予定通り5/11(月)から再開されるようだ。5/11(月)は早速Compiegne及びToulouseにて障害競走が予定されている。

 

5/5(火)

Warrnambool (AUS) Soft7

〇 George Taylor Memorial Maiden Hurdle 3200m (Replay)

1. So Belafonte J: Tom Ryan T: Dan O'Sullivan

2. Hierarchal J: Arron Lynch T: David Londregan

9. Arkamun J: Ronan Short T: Quinton Scott

レースはArkamunとSo Belafonteが並走して後続を大きく離して逃げる展開も、早々にArkamunは脱落。後方から追い上げてきたHierarchalをSo Belafonteが凌いで勝利した。So BelafonteはこれでHurdleは4戦目での初勝利とした。前走のMaiden Hurdleでは4着とは言えRiding High、Sir Isaac Newtonなどが揃った中を前とは3馬身差まで追い詰めており、大幅にメンバーが弱体化したここでは散々Arkamunに絡まれながらも強い競馬を見せた。同レースで6着に大敗していたHierarchalがSo Belafonteを追い詰めて2着に入ったが、やはり前走と比較してSo Belafonteと着差を詰めることが出来たのはレース運びの差だろう。人気の一角Arkamunは大敗に終わったが、さすがに前半から引っかかって走っていてはどうしようもない。

 

〇 Whalers Hotel Maiden Hurdle 3200m (Replay)

1. Scholarly J: Shane Jackson T: Gai Waterhuouse

2. Bakery Hill J: Clayton Douglas T: Anthony Freedman

5. Manning Road J: Antonia Ihaka T: Rachael Cunningham

スタート直後からゆるゆると逃げたScholarlyがそのまま逃げ切り勝利。2着には大外から追いこんだBakery Hillが入った。ScholaryはHurdleは2戦目での勝ち上がりとなった。前半からかなりゆったりと運ぶことが出来た利は大きく、さほどメンバー的にも強力ではなかったことを考えると次が正念場となるだろう。第1レースとタイムは遜色ないが、前半から引っ張ることでタイムロスが生じた可能性のある第1レースとはやや性質が異なるように思える。Bakery Hillはズブいところを見せたが、最後は追いこんで2着まで来た。平地でも長距離適性のあったタイプで、Steeplechase転向により可能性のある馬かもしれない。2016年にメタンフェタミン陽性で騎乗停止となり、久しぶりの騎乗となったAntonia IhakaはManning Roadに騎乗していたが、後方から押し上げるも最後脚が上がって5着に終わった。今回は展開こそ向かなかったが、道中の仕掛けのタイミングは独特のものを持っており、今後の騎乗が楽しみになるレース運びであった。

 

〇 Carlton Draught Maiden Hurdle 3200m (Replay)

1. Inayforhay J: Lee Horner T: Paul Preusker

F Sir Isaac Newton J: Steven Pateman T: Ciaron Maher

途中から先頭に立ったSir Isaac Newtonが持ったままで後続を突き放し逃げ込みを図る展開も、最終障害でまさかの落馬。代わって大外から追いこんできたInayforhayが勝利を挙げた。InayforhayはHurdleはTrialを2戦ほど使ったのみで、Sir Isaac Newtonについて行った組が苦しくなったという展開もあり、勝ち時計も先の2レースと比べると遅いことも考えると、さすがにここからどうこうというのは難しいだろう。Sir Isaac Newtonは元々アイルランド調教馬で、アイルランドではFinlay Volvo International Stakes (G3)の勝ち鞍があり、さらにKing George VI and Queen Elizabeth Stakes (G1)にてHighland Reelの4着、International Stakes (G1)にてPostponedの4着と、イギリス・アイルランド平地競争にて一流どころとしのぎを削ってきた馬で、その後オーストラリアに渡るも良績は残せず、これがHurdle2戦目であった。どうやら予後不良とのことで、やはり道中の走りを見ても馬の能力という点では明らかに素晴らしいものを持っており、比較的平地のスピード能力の生きるオーストラリアHurdleでどこまでやれるか見てみたかったのだが、残念なことになってしまった。

 

〇 Hammonds Paints Novice Hurdle 3200m (Replay)

1. Riding High J: Thomas Sadler T: Henry Dwyer

2. Diamond Star Halo J: Shane Jackson T: Gai Waterhuouse

3. Flying Agent J: Lee Horner T: Amy Mcdonald

5. Andrea Mantagna J: Tom Ryan T: Paul Preusker

Diamond Star Haloが軽快に逃げる展開だが、最終障害で若干のミス。さらにFlying Agentが接近するも、内に突っ込んだRiding HighがDiamond Star Haloを抑えて勝利した。Riding HighはこれでMDNから連勝とした。逃げたDiamond Star Haloが最終障害でミスをして外に膨れたことで、その後内に切れ込んだ進路どりを見ながら、あえてそのさらに内に突っ込んだThomas Sadler騎手の勇気のある騎乗が当たった結果だろう。牝馬Diamond Star Haloは自分の競馬はしており、さすがにここでは力上位である。Flying AgentはRiding Highとは対照的にDiamond Star Haloが内に切れ込むことを予測してか外に進路を求めたが、結果的にこれが致命的なロスに繋がった。走法を見るに馬場ももう少し悪くなったほうがよいだろう。昨年のSA Grand National Hurdleの2着馬Andrea Mantagnaはさっぱり良いところなく大敗したが、前走のEcycle Solutions 1JW HurdleでもRunawayとは肉薄できずの4着に終わっているように、やや昨年のSA Grand National Hurdleの水準には疑問が残る。

 

〇 Decron Dunroe BM120 Steeplechase 3450m (Replay)

1. Georgethefifth J: Clayton Douglas T: Symon Wilde

2. Speedy Jax J: Shane Jackson T: Patrick Payne

3. Markwood J: Tom Ryan T: Rachael Cunningham

Markwoodがするすると逃げる展開だが、これを好位から追いかけたGeorgethefifthがSpeedy Jaxに8馬身差をつける勝利を挙げた。Georgethefifthはもともとニュージーランド障害未勝利で惜敗を繰り返していた馬で、2020年にオーストラリアに移籍、これが障害は初参戦であった。平地の長丁場でも良績を残しているように馬の状態もよく、ニュージーランドの未勝利とはいえHDLとSTPの両方で好走していたように技術はあるのだろう。オーストラリアでの実績がないとはいえ、この馬を1番人気に押すというのもさすがに競馬ファンはわかっているといったところである。70.5kgのトップハンデSpeedy Jaxが2着。ニュージーランドで未勝利Hurdle勝ちのあるMarkwoodが3着に入った。Ecycle Solutions BM120 Chaseでは前とはやや離れた5着に終わっている馬で、このクラスでは少々足りない印象もある。

 

3YB FM Scotty Stewart Brierly Steeplechase 3450m (Replay)

1. Getting Leggie J: Clayton Douglas T: Nick Smart

2. Lucques J: Arron Lynch T: Eric Musgrove

3. I'll'ava'alf J: Shane Jackson T: Patrick Ryan Jnr

4. Slowpoke Rodriguez J: Lee Horner T: Patrick Payne

5. The Dominator J: Thomas Sadler T: Henry Dwyer

6. Excellent Rhythm J: Atonia Ihaka T: Rachael Cunningham

早々にZataglioが落馬、これに躓いたHe's a Geniusも落馬するアクシデント。Excellent Rythmが前に行くと思いきや、これを制してThe Dominatorがハナに行く展開。2連続障害を越えて逃げるThe DominatorにGetting Leggie、I'll'ava'alfが接近。さらに後方からSlowpoke Rodriguez、Lucquesが押し上げてくるも、ここから抜け出してきたGetting Leggieが追いこむLucquesを凌いで勝利した。

The Dominatorがやや注文を付けて逃げる展開であったがのだが、落馬したZataglioが終始先頭集団に並走する形で絡んできたため、逃げるThe Dominatorには苦しい展開となり、ペースが緩んだところで先頭に立ってレースを作りたかったExcellent Rythmにとっては前に出る隙のないレースになった。Getting Leggieはさほど実績のない馬で、前走もJ.E.H. Spencer Memorial ChaseにてFelix Bayから離れた7馬身差の2着に終わっているように本来このクラスでは少々苦しいのだが、好位ですんなりとレースに乗ることで番狂わせを演じることになった。Lucquesも本来ここでは力不足のところがあるのだが、距離的にもこのくらいがちょうどよく、後方から押し上げるタイプのこの馬にとっては展開もハマった結果だろう。2016年のCrisp Steeplechaseの勝ち馬で、今年11歳となるベテランI'll'ava'alfは久々に大舞台での好走となった。人気のSlowpoke Rodriguezは同厩舎のZed Emとの使い分けでこちらに回ってきた感もあるのだが、距離不足を思わせるような負け方であった。The Dominatorはさすがに今回の展開は厳しい。2019年のSA Grand Nationalの勝ち馬Searavenはいいところなく途中棄権に終わった。

 

Waterfront by Lyndoch Living Grand Annual Steeplechase 5500m (Replay)

1. Ablaze J: Shane Jackson T: Ciaron Maher

2. Gold Medals J: Clayton Douglas T: Symon Wilde

3. Zed Em J: Arron Lynch T: Patrick Payne

4. Bit of a Lad J: Thomas Sadler T: Ciaron Maher

本日のメインレース。Zed EmとFulmineusが引っ張る展開だが、少しずつFulmineusは脱落。そのままZed Emが逃げ込みを図るも、最終障害でAblazeがこれを捉えると、2着に8馬身差をつける圧勝を見せた。2着には最後Gold Medalsが上がったようだ。

Ablazeは昨年のBarallatにてJJ Houlahan Hurdleを勝った馬で、その後は4600メートルの平地競争Jericho Cupも勝利している。今シーズンはSteeplechaseにも挑戦し、Eulong Open SteeplechaseにていきなりBit of a Ladを下すなど能力の高さを見せていた。今回は飛越にややリズムが悪い部分もあったのだが、中段からゆったりと進める分には特段の問題はなく、残り2障害地点でのミスも許容範囲内だろう。斤量は66kgと実績馬と比較するとハンデが軽い恩恵はあったのだが、それでもやはりGold Medals以下を完封する走りは、新たなチャンピオンの誕生を感じさせるものである。連覇を狙ったGold Medalsは中段から進めるも2着に終わった。この馬の出来ることはやり切っており、これは勝ち馬を褒めるしかないだろう。Zed Emは3着だが、前半から散々Fulmineusに絡まれた上に73kgのトップハンデ、さらに馬場ももう少し渋った方が良いという、この馬にとって決して有利な条件ではないにも関わらず3着まで踏ん張ったことは誇るべき内容である。パドックでの歩様を見ると他馬と比べて非常に硬くゴツゴツしたものであり、その歩き方は日本のような軽いスピード競馬には縁遠いものであるが、タフでパワーの必要な激しいマラソンレースにおいては比類なき力を発揮するものである。

 

Sovereign Resort Galleywood Hurdle 3200m (Replay)

1. Gobstopper J: Ronan Short T: Eric Musgrove

2. Runaway J: Shane Jackson T: Gai Waterhouse

3. Ancient King J: Clayton Douglas T: David Brideoake

4. Robbie's Star J: Lee Horner T: Peter Chow

8. Woodsman J: Thomas Sadler T: Patrick Ryan Jnr

途中から先頭に立ったRunawayが逃げ込みを図るも、じわじわと差をつめたGobstopperがゴール直前でこれを捉えて勝利した。Gobstopperは先日Australasian Oaks (G1)を勝ったToffee Tongueの全兄という良血だが、すでに去勢されている。もともとニュージーランド障害でいい勝ち方を見せていた馬だが、2019年のGrand National Hurdleでトラブルがあったのか途中棄権、その後はいまいち良績を残せず、ようやく今年3月のWarrnambool Standard Hurdleで勝ち星を上げて復調気配を見せていた。70kgと斤量は厳しく、人気的にもどちらかというとノーマークであった部類だが、この馬の本来持っていた能力を考えればこれくらい走れて不思議ではない。2戦2勝で挑んできたRunawayは2着に終わった。66kgと上位勢の中では抜けて軽量であっただけに勝ち切りたかったのだが、これは勝ち馬を褒めるしかないだろう。イタリアダービー3着馬で、遡れば2017年のGrand National Hurdle勝ちもあるAncient Kingは71kgを背負いながらも3着まで頑張った。3月に快速馬Northern Voyageを下してきたWoodsmanはRunawayに真っ向勝負を挑む形で絡んでいったが、逆に失速して大敗に終わった。

 

5/9(土)

新潟(日本)良

〇 障害4歳以上未勝利 2890m

1. シャリオヴァル J: 簑島靖典 T: 尾関知人

2. エミーリオ J: 上野翔 T: 田中剛

7. アドマイヤアゼリ J: 西谷誠 T: 須貝尚介

13. マサハヤドリーム J: 森一馬 T: 今野貞一

好位から抜けたシャリオヴァルトがエミーリオを抑えて勝利した。シャリオヴァルトは障害3戦目での勝ち上がりで、ここまで中山及び京都の経験がある馬と言うこともあり、やや前半引っかかるところはあったものの飛越は安定していた。エミーリオは後方から押し上げる形でのレースであり、あまりポジションを確保して行っていいイメージがないだけに、おそらく今後も展開に左右されるレースが続くだろう。2014年のセレクトセールで2億7千万の値が付いたアドマイヤアゼリは、西谷騎手が障害飛越を学習させるためか消極的な競馬に終始した。途中大きなミスはあったが、血統面での良さを考えればなんとか障害で一花咲かせてほしいところ。次走に期待したい。母Azeriはアメリカを代表する名牝だが、日本に輸入された後は悉くディープインパクトばかり種付けされ、その兄弟は期待される程の実績を残せていない。Azeriを始め海外の名牝の産駒を日本で見ることが出来るのは競馬ファンとしては本来喜ばしいことだが、海外から輸入された世界的名牝が悉くディープインパクトばかりを種付けされ、その産駒が日本競馬の中で試されることが果たして競走馬の育種に貢献しているのか、このような例を考えると甚だ疑問である。

 

〇 障害4歳以上オープン 2890m

1. ヤマニンシルフ J: 佐久間寛志 T: 千田輝彦

2. ヒロノタイリク J: 難波剛健 T: 宮本博

5. アサクサゲンキ J: 熊沢重文 T: 音無秀孝

10. リボンナイト J: 田村大雅 T: 村山明

11. フィスキオ J: 石神深一 T: 栗田徹

最終障害を越えて追いこんできたヤマニンシルフが大外から伸びたヒロノタイリクを抑えて勝利した。ヤマニンシルフはオープンでは3着が4回あるものの昨年の阪神JSの途中棄権以来のレースであり、ややここでは人気を落としており波乱の結果となった。途中から長期休養明けのマイネルクロップがやや強引に動いたことで前が苦しくなった部分もあり、スムーズに運ぶことが出来た展開の利もあっただろう。最低人気のヒロノタイリクが2着だが、さすがに平地ではダートの未勝利戦で3着がある程度の馬で、オープンクラスでは大敗続きとなれば最低人気も仕方がないところ。この馬も展開利だろう。アサクサゲンキはどうにもスタンド前の障害で他馬と接触したり、2周目では外からマイネルクロップに捲られリズムを崩したりと、レース運びがちぐはぐであった。未勝利では安定したレースを続けてきたリボンナイトは初のオープンクラスであったが大敗に終わった。スタンド前の混雑で好位のポジションを失い、さらにマイネルクロップのペースアップについて行けずと、持ち前のレース運びの上手さを活かせなかった。フィスキオは離れた最後方を走るも、そのままフェードアウトしてシンガリに終わった。

 

5/10(日)

Göteborg (SWE) god

〇 MAIDENHÄCKLÖPNING 3200m (Replay)

1. Point Taken J: Öhgren Elliot T: Hallqvist Per

2. Sir Zelmer J: Engblom Henrik T: Oscarsson Tony

3. Our Boy J: Lovén Niklas T: Persson Dennis 

途中から先頭に立ったPoint Takenがそのまま押し切り勝利した。Point Takenはもともとイギリス調教馬で、これがスウェーデン移籍後初戦となる。移籍前はアイルランド時代にDundalkの未勝利戦を勝ったのみで、その後はDank Skelton厩舎などを転々とするも、Bangar-on-Deeの未勝利戦の2着があるのみで目立った実績を上げることはできなかった。スウェーデン移籍後の活躍を期待したい。障害初参戦のSir Zelmerが2着。同様にイギリスからの移籍馬で、これがスウェーデン初戦となるOur Boyは人気を背負っていたが、どうにも勝負所で前に取りつききれずに3着に終わった。

 

〇 Reinhold Swartlings Memorial 3800m (Replay)

1. Crindle Carr J: Parkin Kevin T: De Burca Kahlil

2. Call Me Back J: Roberts Christopher T: Herlin Anders

3. Callawi J: Pilroth Anna T: Hellgren Tobias

4. The Black Balsam J: Lovén Niklas T: Michanek Ann

5. Brights Park J: Öhgren Elliot T: Hallqvist Per

終始先頭を走ったCrindle Carrがそのまま逃げ切り勝利した。Crindle Carrはもともとイギリス調教馬で、スウェーデン障害初戦となった前走のBlommerödのJockeyklubbens Stora Prisから連勝とした。68kgとやや斤量には恵まれた面はあるが、今後の活躍を期待したい。Call Me Backが追いこんで2着。ここのところはSteeplechaseを使っていたが、どちらかというと良績はHurdleで目立つ。チェコでProutkyのV. kat.の勝ち鞍のある元チェコ調教馬Callawiが3着に入った。スウェーデンのNovice Hurdleで3勝を上げているThe Black Balsamは4着。昨年ノルウェーでOmoto Sando Hekkeløpの勝ち鞍のあるBrights Parkは人気になっていたが、どうにも動きが重く5着に敗れた。

 

新潟(日本)良

〇 障害4歳以上未勝利 2890m

1. マーニ J: 三津谷隼人 T: 鮫島一歩

2. ケイブルグラム J: 簑島靖典 T: 高橋文雅

中止 エイシンクリック J: 西谷誠 T: 坂口智康

スタンド前から先頭に立ったマーニがそのまま逃げ切り勝利した。展開としては向こう正面からショウボートが積極的に絡んでいったことによりかなり厳しいものになっており、ショウボートは4角から脱落し12着と大失速している一方で、これを押し切った内容としては評価できるものだろう。勝ち時計としても昨日のオープンクラスと遜色なく、途中からのペースアップに付き合うことが出来た馬が殆どいなかったレースとはいえ、今後が楽しみな馬である。好位から進めたケイブルグラムが2着に入った。障害競走のキャリアはこれが8戦目と長い馬だが、前半制御を欠くなど気性面での難しさを見せていた。母Ginger Punchは2007年のエクリプス賞最優秀古馬牝馬であり、同馬自身は平地では2勝クラスで早々に頭打ちになった馬だが、血統の良さと既に去勢されていることを考えれると、なんとか障害で一花咲かせてほしい。エイシンクリックはスピードに乗せた低い飛越を見せていたが、最終障害で凡ミスによる落馬に終わった。前半西谷騎手と喧嘩する場面はあったが、制御ができれば勝ち上がりは早いだろう。

 

その他

Kuru jumping to get back racing (Racing News)

ニュージーランド障害競馬のトップジョッキーであるAaron Kuruのインタビュー。ニュージーランド障害競走はこれから再開されることが予定されているが、その展望についての話題がある。世界中から注目されたAwapuniでDes De Jeuに騎乗した際の驚くべきリカバリーの話題や、オーストラリアに拠点を移す可能性についても言及されている。

'Bool better over three days (Racing.com)

新型コロナウイルス感染症の影響で二日間の開催となったWarrnamboolのMay Racing Carnivalだが、来年は再びいつもの三日間開催に戻す見込みらしい。

International targets beckon Ablaze (Racing.com)

Grand Annual Steeplechaseを快勝したAblazeは来年は海外挑戦も視野に入れているらしい。今年は夏のGrand National Steeplechase、12月のJericho Cupを予定しているようだが、来年の選択肢としては日本やヨーロッパが挙がっている。なお、調教師のCiaron Maher and David Eustaceは今年のCheltenham FestivalにオーストラリアからBig Blueを参戦させている。