にげうまメモ

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21/03/14 Weekly National Hunt / Jump Racing

*障害競馬回顧 2021/03/08-2021/03/14

3/8(月)

Warrnambool (AUS) Soft6

〇 The Warrnambool Standard BM125 Steeplechase 3450m (Replay)

1. Zataglio J: Arron Lynch T: Eric Musgrove

オーストラリア障害競馬としては今年最初の競走となる。レースは終始先頭を走ったZataglioが延々と絡んできたLucquesとの叩き合いを制して勝利した。Zataglio自身は今年11歳にもなるベテランで、ここまでSteeplechaseでの経験は非常に豊富である。さすがに一線級に入ると分が悪いようだが、遡れば南オーストラリア州のGrand National Steeplechaseの好走歴もあり、今後も経験と技術を生かしたレース運びに期待してよさそうだ。同厩舎の9歳馬Lucquesが2着で、この馬も若干一線級相手では微妙なところがあるのだが、同じく今年も元気そうだ。人気を背負ったAscot Redはどうにも反応が悪く3着に敗れた。

 

GM Cabinets Open Hurdle 3200m (Replay)

1. Double Buff J: Tom Ryan T: Aaron Percell

好位から抜け出したDouble Buffがそのまま14馬身差の圧勝。Double Buff自身は2019年に南オーストラリア州のGrand National Hurdleを勝利した実績もあり、その後のSandown ParkのGrand National Hurdleはさすがに荷が重かったようだが、久々のHurdleとなったここでは実力を見せた。昨年は平地競争のみの参戦であり、今年は障害競走での活躍を期待したいところ。昨年の8月に未勝利戦を勝ったばかりのRexmontも人気になっており、道中から積極的に飛ばしたのだが、最後失速して3着に敗れた。2019年当時に強烈な先行策で話題を集めたGoodwood Zodiacは今回久々の障害競走であったのだが、特段見せ場なく5着に敗れた。

 

3/13(土)

Navan (IRE) Heavy

Webster Cup Chase (G2) 2m (Replay)

1. Any Second Now J: Mark Walsh T: Ted Walsh

例によってOrnuaが逃げる展開も馬群は固まって進行。残り2障害を越えて抜け出したAny Second NowがCastlegrace Paddyを突き放して勝利した。Any Second Nowは昨年2月のWhatOddsPaddy Chase (G3)以来の重賞勝利とした。CheltenhamのKim Muir Challenge Cup (G2)を勝利した実績もあるのだが、その後24f路線の重賞クラスで走るもどうにもレース振りはいまいちで、結局16fに戻したところで結果を残している。この路線では強力なメンバーと当たっていないのだが、現時点では未知の可能性を残した楽しみな一頭と言えるだろう。Castlegrace Paddyはこのクラスの安定勢力として結果を残した。G1クラスだと明らかに厳しいのだが、G2~G3辺りのメンバーであれば実力は上位である。Ornuaはいつも通りこの馬の競馬で3着に入った。2019年のMaghull Novices' Chase (G1)以来勝ち星を挙げられてはいないのだが、それでもコンスタントに入着を続けるのだから大したものである。

 

Auteuil (FR) Tres Souple (4.1)

Prix Duc D'Anjou (G3) 3500m (Replay)

Pour tous poulains et pouliches de 4 ans

1. Losange Vert J: Bertrand Lestrade T: Dominique Bressou

早々に人気のHadesが落馬するアクシデント。好位から抜け出したLosange Vertが後続を大きく突き放して勝利した。Losange Vert自身はSteeplechaseはこれで2勝目とした。重賞は初勝利で、昨年11月のPrix Congress (G2)の段階ではMagic Dream、Hadesの4着に終わっていたのだが、ここでは圧巻の走りを見せた。冬を越して馬が大きく成長していたことを期待したい。そのMagic Dreamは2着で、道中からやや反応が悪いところがあった。最後は2着まで浮上していた辺り、この凡戦は休み明けの分かもしれない。勝ち馬が65kgに対して69kgとやや斤量を背負っていたが、12馬身差がついてしまうと斤量のことは気にしなくてよいだろう。

 

〇 Prix Hubert D'Aillieres (Listed) 4300m (Replay)

Pour tous chevaux de 5 ans et au-dessus, n'ayant pas, depuis le 1er septembre de l'année dernière inclus, en courses de haies, gagné une course de Groupe.

8. Cheminee J: Jan Faltejsek T: Pavel Tuma

チェコ調教馬のChemineeが出走しており、好位でレースを進めたが向こう正面から脱落、8着に終わった。Cheminee自身はチェコ・イタリアHurdleでは結果を残している馬で、前走はTrevisoのPremio Corsa Siepi Di Treviso (Listed)を勝利している。遡ればAuteuilでは2019年にも勝ち星があり、これが久々のフランス参戦であったのだが、残念な結果に終わった。どうにも道中から引っかかり気味に走るところが目立っており、初めての4000メートルクラスの競争ということもあって最後失速したようだ。距離適性の問題もあるようには思うのだが、もう少し道中落ち着いて走れるようになって欲しいところである。勝ったのはトップハンデのBerjouで、今年はGrand Prix De La Ville De Nice (G3)勝ちも上げるなど調子はいいようだ。AuteuilのHaiesではGrand Coursa De haies D'Auteuil (G1)の3着の実績もあり、ここでは実力は上の馬といっていいだろう。

 

Hanshin / 阪神 (JPN) Good

阪神スプリングジャンプ (JG2) 3900m

1. メイショウダッサイ J: 森一馬 T: 飯田祐史

好位から進めたメイショウダッサイが先に抜け出しを図ったスマートアペックスを捉えて7馬身差の快勝。メイショウダッサイは昨年の中山大障害 (JG1)の勝ち馬で、その前の中山グランドジャンプではオジュウチョウサンの2着に敗れているが、改めてオジュウチョウサンとの直接対決に向けて上々の滑り出しを見せた。さすがにここでは飛越技術や馬自身の能力の面で抜けており、危なげない勝利と言ったところ。中山新春JSを勝利してきたスマートアペックスは積極的な競馬で2着に入った。4歳ながら平地の未勝利勝ち直後から障害を精力的に使っている馬で、前半は小型障害に対応したような飛越を見せていたのだが、後半からスピードを上げていくとストライドを伸ばす飛越に切り替えていたのが印象的であった。後方から押し上げたシンキングダンサーは3着に終わった。

 

3/14(日)

Naas (IRE) Soft to Heavy

Directors Plate Novice Chase (G3) 2m4f90y (Replay)

1. Conflated J: Jack Kennedy T: Mrs Denise Foster

前半から馬群を引っ張ったConflatedがそのまま圧勝。ConflatedはHurdleではNovice G1路線で入着のある馬で、今シーズンからChaseに転向するも、勝ちあがりまで3戦を要するなどやや苦労していた。前走のNeville Hotels Novice Chase (G1)でもMonkfishから大きく遅れた3着に終わっていたが、さすがにメンバー的に相当楽になったここでは結果を残した。再度のG1路線への挑戦が期待されるが、陣営があえてCheltenham Festivalを避けてこちらに回してきたという経緯もあり、レース選択には注意した方がいいだろう。Chaseでは比較的経験の長いWaitnseeが2着に入った。

 

Kingsfurze Novice Hurdle (G3) 1m7f60y (Replay)

1. On Eagles Wings J: Mr Harry Swan T: Timmy Hyde

Goodbye Somedayとの叩き合いをOn Eagles Wingsが制して勝利した。アマチュア騎手Harry Swanにとってはこれが初めての重賞勝利となった。通算でもここまで36戦、計5勝しか挙げていない人だが、9度のチャンピオンジョッキーに輝いたCharlie Swanの息子で、2002年生まれと今後の活躍が期待される人である。On Eagles Wings自身はここまで未勝利勝ちのみの馬だが、その実National Hunt Flatも含めて非常にコンスタントに走り続けており、実績以上に実力は高いものがあるのだろう。メンバー的はCheltenham Festivalのお留守番的なところだが、侮れない馬である。アメリカのFrench Lightは中段から脚を伸ばすも4着に終わった。最後はやや根負けしたようなところがあり、やはりできれば良馬場で戦いたいところである。

 

その他

Rob James tells panel he succumbed to peer pressure when mounting dead horse (Racing Post)

先日のGordon Elliott厩舎の騒動に関わっていたRob James騎手もIHRBから制裁を受けたそうだ。記事中では事件当時の状況について説明がなされている。

New York Turf Writers Cup to be renamed for Jonathan Sheppard (NSA)

アメリカHurdleのG1競走であるNew York Turf Writers Cupは先日引退したJonathan Sheppardにちなんだ名称に変更されるそうだ。同レースは今年は8月19日に予定されている。