にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

22/10/09 Weekly National Hunt / Jump racing

10/7(金)

Chepstow (UK) Good

Persian War Novices' Hurdle (G2) 2m3f100y (Replay)

1. Accidental Rebel J: Paddy Brennan T: Fergal O'Brien

スタンド前の地点ではやや後続にリードを取ってPresentandcountingが逃げる展開も、スタンドを過ぎた辺りの上り坂を登り切った地点で早々に後続が接近。Outlaw Peterが馬群を縫って抜け出しを図るも、これに接近したAccidental RebelがOutlow Peterとの叩き合いを制して勝利した。

Accidental RebelはHurdleではかなり経験の長い馬で、元々Henry de Bromhead厩舎に在籍しており、2019年からHurdleを使っていたという経緯がある。今年の5月に現厩舎に移籍し、Maiden Hurdleで初勝利を挙げるとClass4のHandicap Hurdleを勝利していた。あくまで今回はSummer Seasonの延長線のような良馬場において経験馬が勝利したといった格好だが、転厩によってどこまで馬が変わってきていたかは今後注意した方がいいだろう。Outlaw Peterも昨シーズンからHurdleを使っていた馬で、今年の5月にKemptonでMaiden Hurdleを勝っている。人気のPresentandcountingはChaseからの出戻りといった馬で、この馬もまたSummer Horseであることを踏まえると、Novice Hurdleの重賞競走というよりは全体的にSummer Seasonの延長線のような競走となった。

 

10/8(土)

Pardubice (CZE) 3.5 (dobrá / Good)

Zlatá spona tříletých BICZ holding 2022

Proutky I.kat. - 3200 m, cena, 3letí 200.000 Kč (Replay)

1. Fort Medoc J: ž. Jan Odložil T: Tůma Pavel

途中からNanamixaが前に行くも、これを好位で追いかけたFort Medocが最終障害で前に出て勝利した。Fort MedocはこれでProutkyは3連勝とした。ただ、メンバー的にはLa Salinero、Nanamixaといつもの面々が相手ということもあり、今回はここまでの結果をなぞるようなもので特段目新しさはない。ひとまずチェコの3歳路線ではトップクラスの馬ということで、来年はイタリアのSiepi辺りで見たいところだが、どうしてもこの路線はフランスなどからの強力な移籍馬の存在によって勢力図が変わる可能性もあり、引き続き注意したい。La Salinero、Nanamixaといつものメンバーが上位に来た。

 

Křišťálový pohár města Pardubic

Proutky NL - 3400 m, cena, 4letí a starší 300.000 Kč (Replay)

1. Pomella J: Jakub Kocman T: Franko Jozef

残念ながらDominiqueは出走取り消しとなったようだ。Folburg De Palmaが引っ張る展開も馬群は密集して進行。そのままFolburg De Palmaが逃げ込みを図るも、最終障害を越えて出てきたPomellaがFolburg De Palmaを差し切り勝利した。

Pomellaは4歳の牝馬で、ここでは平地は未勝利、Hurdleでも未勝利と良いところはなかったのだが、ここでまさかの大仕事をやってのけた。どうにも行きたがって走るようなところがあるのだが、今回はかなり馬場も良かったようで、4歳牝馬らしいフラットのスピードが生きる展開が向いたのだろうか。ここのところはフランスで頑張っていたFolburg De Palmaが2着。遡ればAQPS限定のG3競走でも2着のある馬で、障害デビュー後はあまりうまくはいかなかったようだが、実績的にはやや格上感がある。あまりチェコ国内で走ったことはなさそうで、今後に期待したい。2021年のチェコダービーの2着馬Tcheque Kingもいたが、僅差の3着に終わった。いずれにせよ将来性のありそうな馬が上位を占め、今後が楽しみとなる結果となった。

 

Stříbrná trofej – Cena pivovarů Staropramen

Steeplechase NL - 4400 m, cena, 5letí a starší 300.000 Kč (Replay)

1. Sternkranz J: ž. Josef Bartoš T: Váňa ml. Josef

Ho My Godが途中からやや後続にリードを取って引っ張るも、これにPopinjayがついて行く。PopinjayとHo My Godの叩き合いかと思いきや、後ろから接近したSternkranzがこれを捉えて勝利した。

SternkranzはこれでPrahaのZlatý pohárから連勝とした。基本的にはフランスを転戦しつつ、適宜イタリアやチェコの比較的主要な競走を使うといったスタイルだが、一方で同厩舎・同馬主の有力馬とは使い分けされている感もある。とりあえずここも格好はつけたが、どうにも勝負所からズブさのようなものを見せていたのは今後に向けてやや気がかりな材料だろう。来年で9歳と、チェコSteeplechaseとしてはそろそろ高齢の域に差し掛かる現状、そろそろ路線変更という可能性もあるかもしれない。Popinjayはやや格下ながら実績馬相手に頑張った。5歳馬Ho My Godも強敵相手に見せ場を作っての3着で、Sternkranzがこれらをねじ伏せたとはいえ、どうにもこの結果を着順通りには受け取れないところがある。

 

Genesee Valley (USA) Firm

Genesee Valley Hunt Cup Timber Stakes

FOR FOUR YEAR OLDS AND UPWARD. Three And One Half Miles On The Timber. $25,000 (Replay)

1. Andi'amu J: Freddie Procter T: Leslie Young

Andi'amuが前を伺うも、これを制してPocket Talkが引っ張る展開となる。Andi'amuはじわじわとこれに絡んで行くと最終周から先頭に立ち、そのままついてきたPocket TalkとShootistを振り切り快勝した。2着にはShootistが入った。

Andi'amuは実況にもある通りこの路線ではかなりの実績を残してきた馬で、元々2016年のNew York Turf Writers Cup (G1)の2着などもあったのだが、Timbern転向して実績を残している。今年は2年ぶりの休養から復帰すると、Virginia Gold Cup、Willowdale Steeplechaseを勝利している。Middleburg Hunt CupではStorm Teamに逃げ切りを許しているが、飛越も終始安定しており引き続きこの路線の中心的な一頭として頑張ってくれそうだ。Virginia Gold Cupでは重馬場に泣いた上り馬Shootistが2着に入った。

 

Middleburg (USA) Soft

National Sporting Library and Museum Cup Stakes

FOR FOUR YEAR OLDS AND UPWARD. Three And One Fourth Miles On The Timber $30,000 (Replay)

1. Cracker Factory J: Jamie Bargary T: Mark Beecher

Timberの大きな競走が同日に重複するというのは競馬開催としてどうなのだろうかという論点もあるのだが、どちらにもTimberの有力馬が出走してきたようだ。レースはStorm Teamがやや積極的に引っ張るも馬群は密集して進行。そのまま好位で絡んで行ったBoutonniereが前に出て逃げ込みを図るも、ゴール寸前で追いこんできたCracker Factoryがこれを差し切り勝利した。

ゴール前はなかなか衝撃的な逆転劇が生じている。よくある障害競馬の追いこみというのは前がやり合った結果完全に脚が上がり、後方で頑張って追走してきた組が復活してきたというもので、前のBoutonniereやStorm Teamが極端に止まっていないにも関わらず差し切りが決まるというのは珍しい。Cracker FactoryはこれでMaidenから連勝とした。元々イギリスでJCT Triumph Trial (G2)で2着などのある馬だが、その後すぐにアメリカに移籍したようだ。Hurdleではあまり良いところはなかったようだが、Timberでは結果を残した。ただし終始もたもたと飛越するようなところが目立っており、どうにも癖のあるような馬に見える。前走のWinterthurのAllowanceでは最終障害で落馬に終わったBoutonniereが2着。どちらかというと事故のような2着だろう。そのうちいいことがあって欲しいものである。実績馬Storm Team、Mystic Strikeも差のない入線となった。

 

〇 The Kinross Steeplethon (Allowance)

FOR FIVE YEAR OLDS AND UPWARD. Two And Five Eighth Miles On The Timber $20,000 (Replay)

1. Duc De Meran J: Jamie Bargary T: Cyril Murphy

Equibaseの記載としては"Timber"なのだが、欧州のCross Country的な急カーブや生垣障害を有するタイプの競争である。レースはBodes Wellが軽快に逃げそのまま逃げ込みを図るも、ゴール寸前でDuc De Meranがこれを差し切り勝利した。Duc De Meranは元々フランスHaiesを走っていた馬で、Grande Course De Haies de Pauにて3着の実績もある。このような障害に関してはお手の物といったところだろう。Bodes Wellはこの路線の常連で、5月のSteeplethon Stakesを勝利した実績もある。さすがに能力のあるところを見せたが、最後は勝ち馬に足元をすくわれる結果となった。

 

10/9(日)

Auteuil (FR) Tres Souple (4.0)

Prix De Maisons-Laffitte (G3)

Haies Pour tous poulains et pouliches de 4 ans 3600m (Replay)

1. Hawai Du Berlais J: Pierre Dubourg T: Arnaud Chaille-Chaille

Mister Visionが前に行く展開も、Ines Du Chenet、Bathyscapheなどが引っ張る形となる。さらに最終コーナーから捲ってきたIne Anjouがそのまま押し切りを図るも、馬群を縫って出てきたHawai Du BerlaisがImperial Magを捉えて勝利した。

Hawai Du Berlaisは春のPrix Alain Du Breil (G1)の勝ち馬で、ここでは前評判通りの勝利とした。全体的にもたもたと飛越するところがあるのだが、それでも牝馬でトップハンデの67kgを背負っての勝利であり、レース運びとしては決して楽なものではなかったことを考えると、ここではだいぶ力が抜けていると考えていいだろう。Imperial Magは9月のListedを勝ってきた上り馬で、まだやや前向きに走りすぎるきらいがあるのだが、強敵相手に踏ん張って2着に入った。Prix De Pepinvast (G3)でHawai Du Berlaisを下しているIne Anjouはこれが久々のレースで、見せ場十分の3着に入った。

 

Haras Du Pin (FR)

Prix Du Conseil Departemental De L'Orne Grand Steeplechase Cross Country Du Pin

Cross Country Pour tous chevaux de 5 ans et au-dessus. # 13 TROPHEE NATIONAL DU CROSS HARAS DU LION 5200m (Replay)

1. Drop D'Estruval J: Kilian Dubourg T: Lageneste & Macaire

途中には3連続生垣障害も設置されているHaras Du PinのGrand Cross。Destin Sacreがかなり早いペースで飛ばすも、途中からFayasが先頭に立って押し切りを図る。しかしこれに接近したDrop D'Estruvalが最終障害前でこれを捉えると、そのまま脚が上がったFayasを一気に突き放し17馬身差の圧勝。FayasはCooper Des Ongraisを凌いで2着を確保した。

Drop D'Estruvalはこれで今年に入って4連勝。その中にはLyon ParillyのGrand Cross、PompadourのGrand Crossが含まれており、おそらくこれでTrophee National Du Crossは合計60ポイントを獲得してトップに立ったものと思われる。Lucky Net Loveが42ポイント、Twirlingが40ポイントで、あとは10月後半のSaumurのGrand Crossが残されているのみであることを考えると、Lucky Net LoveがSaumurのGrand Crossに優勝した場合のみ逆転の可能性は残されているという状況である。11歳のFayasはどうにも今年は色々と不幸な結果に終わっていたのだが、とはいえこの路線では実力上位であることを示しての2着に入ったが、Drop D'Estruvalが71kgとやや抜けたトップハンデを背負っていたことを考えると、実力的にはDrop D'Estruvalが一枚抜けていたと考えていいだろう。Premier Vertはどうにも乗り難しいところを見せており、当初は後方から進めていたものの行きたがってするすると前に出てくるというレースを見せていた。そのまま飛越をミスして後退、途中棄権という結果で、WaregemからCrossは2戦目であることを考えると今後の成長に期待したい。

 

Pardubice (CZE) 3.5 (dobrá / Good)

Cena společnosti VCES a.s. - Cena Laty Brandisové

Steeplechase crosscountry I.kat. - 4200 m, cena, 4letí a starší - klisny 200.000 Kč (Replay)

1. Maková Panenka J: ž. Jan Odložil T: Petříková Eva

牝馬限定戦。レースはZtracenkaがハナに行く展開も馬群は固まって進行。途中からNikeandnemesisが先頭に立ち、Steeplechase Courseに入る辺りから人気のGianninaが前に出てくるも、Steeplechase障害手前でまさかの逃避。Nikaendnemesisがそのまま押し切りを図り、Ztracenka、Alegoriaがこれを追いかけるも、馬群を縫って出てきたMaková PanenkaがZtracenka以下を抑えて勝利した。

Maková PanenkaはこれでCrossは5戦4勝とした。平地ではいちおうチェコ及びスロバキアオークスにて5着という実績のある馬で、昨年9月からCross Countryに参戦している。今年8月にGianninaに敗れたのが唯一の敗戦ということだが、とはいえその殆どが牝馬限定戦か下級条件戦ということで、成績通りに受け取るのは少々微妙かもしれない。今回はGianninaが障害直前で逃避したこと、さらにこの馬自身も細かいミスが散見され、より上のクラスで戦うにはもう少しレベルアップが必要だろう。Pop Rock産駒で連覇を狙ったZtracenkaが2着。今年は3戦していずれもいまいちだったのだが、ようやくここにきて結果を出した。Alegoriaが僅差の3着に入り、Pop Rock産駒が珍しく上位に複数食い込んだ。ウクライナ産馬Piraniyaは後続から差を詰めるも4着。今回は馬場が良すぎたかもしれない。Vanesseも出走していたが、さすがにこれほどの良馬場では苦しかったようだ。距離も4200メートルと短すぎた感もある。フランスでの実績を考えるとチェコでの実績はあまりにも物足りないのだが、10歳牝馬ということもあり年齢的なものもあるのかもしれない。

 

Cena společnosti Chládek a Tintěra, Pardubice a.s. – Cena ČASCH

Steeplechase crosscountry I.kat. - 4200 m, cena, 4letí 200.000 Kč (Replay)

1. Greek Dessert J: ž. Jan Odložil T: Tůma Pavel

Coupstarが軽快に引っ張るも、これにGreek Dessertがぴったりとついて行く。Kmotr、It's Quini Tiepなどもついて行くが徐々に脱落し、CoupstarとGreek Dessertの叩き合いはGreek DessertがCoupstarを1馬身ほど振り切って勝利した。

Greek Dessertはこれで障害6戦6勝とした。元々はポーランドHurdleで頭角を現してきた馬だが、現4歳世代では頭一つ抜けた存在となっている。ここでも飛越の熟練度は一枚上手であったようで、来年に向けて楽しみな結果となった。この中で唯一のチェコ生産馬が強い競馬をしたことも喜ばしい内容だろう。Coupstarは前走落馬に終わっていたが進境を見せての2着で、Greek Dessert相手にここまでついて行ったことは大きな収穫である。この2頭は現4歳世代において非常に楽しみな存在となるだろう。Greek Dessertを追いかける組としてKmotrが評価されていたが、最終障害を越えたあたりから脱落して3着。Epaulette産駒の未去勢馬のようで、さすがに成績的に種牡馬入りというのはあまり考えにくいところがあるのだが、その動向には引き続き注意したい。フランスからの移籍馬It's Quini Tiepは最後脱落したが、この馬なりに進境を感じさせる4着に入った。

 

Cena hejtmana Pardubického kraje – Cena Vltavy

Steeplechase crosscountry NL - 4500 m, cena, 5letí a starší 400.000 Kč (Replay)

1. Gatsby J: ž. Jan Odložil T: Tůma Pavel

Angosturaが積極的に前に出ていく展開も、Gatsby、Aeneasが好位から進める。Angosturaはそのまま果敢に引っ張るも、Steeplechase Courseに入る辺りからGatsbyが先頭に。これに食らいつくAngostura以下を振り切ってGatsbyが勝利した。2着にはAeneasが復活していたようだ。

GatsbyはこれでCross Countryは5戦5勝とした。今年はそのいずれでも強い勝ち方を見せており、今回もAngosturaがかなりリスクを冒してペースを作っていく展開を軽々と追いかけて押し切るだけのパフォーマンスを見せていた。おそらく5歳という年齢を考えると、来年以降はより距離を伸ばすことを試みてくる可能性があり、これから非常に楽しみな一頭になりそうだ。Aeneasは今年に入ってからはさっぱりだったのだが、ようやく力があるところを見せての2着に入った。ただ、ここでも勝負所から一旦は脱落するようなところを見せており、どうにも精神面で不安が残るのが現状だろう。Angosturaは前走Category Vを勝った程度の馬で、ここでは明らかに格下の馬なのだが、Pavel Kašný騎手の積極果敢なレースにより3着に食い込んだ。Pavel Kašný騎手は1990年から騎乗し続けている大ベテランで、2015年のVelká pardubickáを繰り上がりで制している*1。どうやら50歳を超えた今年になってもAngosturaとともにCross Country競走を制しているようで、そのエネルギーには感服するばかりである。

 

Cena Lesů České republiky – Cena Labe

Steeplechase crosscountry L - 5200 m, cena, 6letí a starší 700.000 Kč (Replay)

1. Well Absolut J: ž. Jaroslav Myška T: Myšková Štěpánka

前半から積極的にWell Absolutがペースを作っていく展開。Irish Bankにて障害に突っ込んでいく形となったYaraが落馬。そのままWell Absolutが引っ張り、Chelmsfordが絡んで行くも、Well AbsolutとChelmsfordとの叩き合いはWell Absolutに軍配が上がった。

Well Absolutは前走はNight Moonから5馬身ほど離れた2着に終わっていたのだが、2度目の5200メートルのレースとなったここで結果を残した。元々は3000メートルクラスで走っていた馬でかなり良いスピードを持っているようで、ここでも5000メートルらしからぬペースを作っていた。Yaraに途中で絡まれた以外は飛越においても安定したものを見せており、Night Moonとの再戦も含めて楽しみな一頭だろう。人気のChelmsfordはどうにも飛越で細かいミスが散見され、最終コーナー手前から積極的にエンジンを吹かしていくのはこの馬の飛越を考えれば致し方のないことである。この馬自身も距離延長でパフォーマンスを上げてきたことを考えると、この上位の6歳馬コンビは来年非常に面白い存在になるだろう。この世代にはNight Moonも控えており、この組がVelká pardubická路線を席巻する可能性も考えておかねばならない。Pop Rock産駒の9歳馬New Finchが頑張って3着。さすがにこのクラスだと厳しいようだが、距離延長には耐えるだけの能力は持っているようで、来年はQualification Raceに出てくるかもしれない。フランスからの移籍馬Derby Plusも差のない4着。Kifaayaは前走BrnoでSteeplechaseを勝っており、この距離のCross Countryの経験は一度もなかったのだが、とりあえず勝負所までは馬群に付いて行ったようだ。遡ればGran Corsa Siepi Di Merano (G1)を勝った馬で、さすがに当時の勢いはないのだが、条件次第ではまだやれるだろう。

 

Poplerův memoriál skupiny Profireal Group

Steeplechase crosscountry NL - 3300 m, cena, 5letí a starší 300.000 Kč (Replay)

1. Lianel J: ž. Jaroslav Myška T: Popelka Stanislav

いきなり人気のMedicimanが発馬拒否するスタート。Lianelがいつも通り早いペースで引っ張るも、途中の水壕障害でやはり人気のLodgian Whistleが落馬。そのままLianelは積極的に引っ張ると、Medic及びMr Zuruを振り切って勝利した。

Lianelはこの路線の常連で、今年はこれで3勝目とした。とはいえここ2戦はMedicimanにやられており、そのMedicimanが謎に発馬拒否したことを考えると、レースとしてはなんとも言えぬ複雑なところである。Mr ZuruはCross Country2戦目で、やはり全体的に飛越には拙いところがあったのだが、最後は頑張って追いこんで2着まで来た。アイルランドのPatrick Mullins騎手の腕力はさすがのもので、チェコを代表する名手が集まったここに入っても一切追い負けないのだから大したものである。これが一流の障害騎手というものである。MedicやLad Inもこの路線の常連だが、いずれもやや最近は勝負付けが済んだといったところで、この馬たちなりには走っている。ポーランドのMinister Wojnyはこれが初のPardubiceのCross Countryだったが、頑張ってついて行って5着。Wroclawとは全く異なる性質のCross Countryで、どうにも行きたがって走ったり飛越がいまいちだったりとやはり微妙なところではあるのだが、それでも3000メートルクラスの一流馬が揃ったここでレースに参加したことは褒められるべきであろう。

 

その他

For the jumps folk, Adams was family (Racing.com)

先日亡くなったJohn Adams氏の追悼記事。John Adams氏はオーストラリア競馬界の要人として、近年苦境が続くオーストラリア障害競馬の促進及び保護に長年に渡って尽力してきた。